社内の充実を図り人が集まる会社作りに努力

株式会社 ハンディーズ(川崎市川崎区)


ハンディーズ(新井田知成社長)の創業は2004年で、最初は「便利屋」としての起業だった。新井田社長は「父親がトラックの運転手をしていたので、小学生のころからドライバーになりたかった」という。そこで大手の宅配便会社で6年半ほどドライバーとして働いた。だが、自分で会社をおこしたいと運送会社を辞めて、フランチャイズ(FC)で便利屋を展開しているグループに入ったのである。

FCに加入すると、1週間ほどの講習を受ける。お客から何を頼まれるか分からないので、便利屋として一通りの仕事がこなせるような研修である。だが、実際に依頼されるのは「不用品回収や掃除、ハウスクリーニングなどが多い」(新井田社長)ようだ。

便利屋には掃除やハウスクリーニングに必要な工具などを積む軽車両、あるいは不良品回収にも軽車両が必要になる。そこで「軽自動車は2台もっていて、貨物軽自動車運送事業の登録をしていた」(新井田社長)。荷物を運ぶ依頼が入っても法的に大丈夫なようにである。

便利屋を始めてから3年後の2007年には加盟していたFCをやめて、ホームケアサービス・ニイダを設立した。この間に大手の家電量販店から仕事を請けて家庭用電化製品の取り付けなども行っていた。そこで電気工事の資格や産業廃棄物収集運搬の許可(最初は神奈川県、その後、東京都も)なども取得。同時に、ヤフオクで中古車のネット販売もやっていた(古物商許可も取得)。そのうち乗用車だけではなく、中古トラックも在庫として持つようになり、「在庫している中古トラックでも5台あれば一般貨物自動車運送事業の許可が取れる」(新井田社長)と考えたのである。

そこで2012年に一般貨物自動車運送事業の許可を取得し、小学生のころから念願だった運送業に参入することができた。また、同年には現在の社名であるハンディーズに商号を変更している。ハンディーマンは「便利な人」といった意味である。この2012年は同社にとってターニングポイントになった年と言っても良い。運送事業を主体にした現在の事業の骨組みができた年だからである。

2014年には電気工事部を開設し、登録電気工事業も届け出た。しかし、「2017年4月からはエアコン以外の便利屋はやめている」(新井田社長)。このようなことから現在では運送業が売上の大部分を占め、エアコン関係は大手量販店や地元の不動産業者などから川崎市内の仕事を請けるだけで、売上構成は数%になっている。

従業員数は40人で、保有車両数は軽バンから10t車まで39台。そのうち4tウィング・ゲート車が18台と最も多い。また、カーゴ輸送が多いため、保有車両のうちの26台がゲート車となっている。

運送業務のメインは大手宅配便会社のセンターとデポ間の横持ち輸送である。その他にも家具の配送や、やはり大手事業者の大口の配達。さらに多摩川を挟んで羽田空港とも近いので、航空貨物も配達、集荷を行っている。海外からの輸入の大口貨物では、羽田空港から品川や大井などの物流センターや倉庫などへの輸送である。

このようにハンディーズでは便利屋としてスタートし、2012年から運送事業に参入し、現在では運送をメインにしている。今後の展開については、まず人が集まる会社にすることが最優先課題としている。そのため現在、「賃金体系の再検討をしている」(新井田社長)という。社長自身も経営の基本を学び、幹部の育成やドライバー教育にも力を入れている。このように社内の充実を図り、人が集まる会社にして次のステップを目指すという方針だ。