ネオ・システムトランスポート(西田義和社長)の創立は2016年3月。まだ3年にも満たない若い運送会社である。従業員数は27人で、車両は3t車と4t車で30台を保有している。トラックは全部、冷蔵・冷凍車だ。
西田社長は運送会社で働いていた。市場関係で野菜や果物を運んでいたが、仕事を通して個人的関係が拡がり、それらのコネクションから会社を設立することになった。
このような経緯から、会社を設立してスタートした当初は「大田市場や大宮市場に野菜や果物を引き取りに行ったりして、店舗配送や他の市場への転送、スーパーなどの物流センターへの輸送などを行っていた」(西田義隆課長)。
だが、現在では「大宮市場から食品スーパーに冷凍食品などを配送する業務がメインになってきている」(西田課長)ようだ。そのため同社では、大宮市場の中にも事務所をおいているという。
この食品スーパーの仕事では、「大宮市場から冷凍食品をメインに積み込んで寄居のセンターに横持ち輸送する業務が多い」(西田課長)ようだ。寄居のセンターでは、「店舗別に仕分けて、それぞれのカーゴテナーに入れて納品する」(同)。
冷凍食品以外でも野菜や果物を取り扱っているが、野菜では「カット野菜にするためにカット工場に運ぶ」(西田課長)といった仕事もある。
ネオ・システムトランスポートでは太田市場、川崎市場、豊洲市場からの仕事もしている。また、納品先も食品スーパーだけではなく、牛丼チェーンやスタンドそばチェーンなどの店舗配送もしている。
たとえば製麺関係では、「川越のセンターから区内の恵比寿、六本木、北千住などにあるスタンドそばチェーンの店舗に納品している。それ以外の他のチェーン店にも配送している」(西田課長)という。これらスタンドそばチェーンへの製麺の配送では、「夜の9時に着車して、翌朝の5時から7時には仕事が終了する」(同)というのが作業ローテーションのようだ。
牛丼チェーン店の店舗配送の仕事では、大宮にある食品問屋のセンターから食材などを積んで出発する。ネオ・システムトランスポートが担当している配送エリアは、「岩槻、春日部、三郷、八潮、鳩ケ谷、川口」(西田課長)などで、比較的近場の店舗のようだ。午後5時から8時ごろにセンターを出発し、翌朝6時ごろには帰るというのが基本的な勤務形態である。
この牛丼チェーンの仕事では、取り扱う荷物は多様だ。食材では肉は当然だが、玉ねぎ、それに最近は鍋系の食材も増えているという。また、デザートメニューのプリンやコーヒーゼリーなど。飲み物ではビールもある。さらに「テイクアウト用の資材も併せて配送している」(西田課長)という。
ネオ・システムトランスポートは設立して間もなく3年という若い会社だが、すでに保有車両数は30台になっている。新しい仕事が入ってきているからである。「市場の関係で話が拡がってきている」(西田課長)という。そのためドライバーの確保が最優先課題になっている。仕事が増えてもドライバーがいなければトラックを動かすことができない。
ドライバーのスキルアップに取り組むことも当然だが、ドライバー確保には「賃金なども上げないといけない」(西田課長)と考えている。