今後は3PLへの進出を目指して営業展開していく


高塚運送(生井和美社長)は1968年設立なので、54年の社歴がある。2004年には東証一部上場企業であるハマキョウレックスのグループに入った。

本社営業所(古河TC)の他に土浦営業所(かすみがうら市)、産業資材部モリリン関東DC(八千代町)がある。従業員数は73人(パート含む)で、車両は2t冷蔵車、2t車、4t冷蔵車、4t車、7t冷蔵車、15t冷蔵車、15t車など53台を保有して事業を行っている。

生井社長が高塚運送に入社したのは2003年。それ以前は父親と仕出しなどの自営業をしていたという変わり種だ。もちろん調理人である。だが、仕出しなどの商売も厳しくなってきた。そこで廃業して職を探したのである。

たまたま仕出しなどのお得意先の1つに、高塚運送の当時のオーナー経営者と親戚筋になる地元の建設会社があった。そのようなこともあって同社に入社したという経緯がある。

高塚運送に入社後は営業と配車担当を兼務したりしていた。運送業界はそれ以前とはまったくの畑違いだが、苦労と思うようなことはさほどなかったという。それでも配車ではドライバーとのやり取りがあり、最初は若干の戸惑いもあったようだ。また、現在では改善されているものの、当時はアパレル製品の「深夜の出荷などもあり、ドライバーに代わって積込みをしたりもした」(生井社長)。

だが、これらはあまり苦労とは感じていないようだ。そのような中で2016年7月に社長に就任した。社長になってちょうど2年が経過したことになる。

現在の高塚運送の業務内容は、食品関係が売上の約40%、アパレル関係が約20%、自動車部品が約20%で、これらが経営の柱になっている。

売上比率が一番高い食品関係の仕事は、食品の製品物流ではなく原材料の輸送である。「埼玉県加須市にある物流センターに食品の原材料を集荷に行く。この原材料を埼玉、千葉、茨城、栃木県にある食品メーカーの工場に納品する」(生井社長)という仕事だ。これらの仕事を大型車、7t車、4t車などおよそ20台で行っている。食品の原材料を輸送している車両はいずれも冷蔵車である。

アパレル関係の仕事は、アパレルの荷主が大手衣料量販店に納品する商品と、親会社のハマキョウレックスが同じ衣料量販店に納品している商品を取り扱っている。どちらの商品も同じ衣料量販店の物流センターへの納品である。これらアパレルの仕事も大型車や4t車で行っているが、台数については「その日によって台数が変わる」(生井社長)という。

また、自動車部品は、大手トラック・メーカーが地元に新たに開設した古河工場に関連する仕事で、トラック・メーカーに部品を納入している「部品メーカーから自動車部品を集荷し古河工場に納品する仕事で、大型車7台で業務を行っている」(生井社長)。さらに、大手自動車メーカーのアッセンブリ工場の近郊には、部品の2次加工などを受託している工場が多くあり、これらの工場間を横持ちするような仕事もある。高塚運送ではこれらの地場輸送も大型車5台で行っているという。

土浦営業所は食品専用の拠点である。以前は荷主のセンターが岩間にあったが、現在ではセンターが加須に移ったために土浦からでは稼働効率が悪い。そこで車両を土浦営業所から徐々に本社にシフトする予定である。さらに、今後の事業展開としては「3PLにも進出できるように営業展開していく」(生井社長)計画だ。