トラック運送などを行う場合、運転者台帳の作成と備え付け、保管が義務付けられています。
この記事では、運転者台帳に記載すべき事項と保管期限について解説していきます。
目次
運転者台帳の記載事項
運転者台帳とは、ドライバー名簿のことで、氏名をはじめ健康状態や事故歴などが記録されます。
自社に所属する運転者を把握し、適切に管理するためのものです。
トラブル発生時に確認する名簿でもあり、ドライバーの経歴書的な意味合いも持ち、事故を起こした時に振り返りをする際に必要な細かい情報が記載されます。
具体的にどのような記載事項が求められるのか、確認していきましょう。
作成番号・作成年月日
運転者台帳には、作成番号と作成年月日を記載し、いつの時点のものなのか明示しましょう。
事業者の氏名または名称
トラック運送事業者について、個人事業主であれば氏名、会社であれば会社名を記載します。
運転者の氏名・生年月日・住所
ドライバーの氏名・生年月日・住所を記載します。
ドライバーの立場は、正社員だけでなく、パートやアルバイトなどドライバーとして雇用した者すべてについて運転者台帳に反映させなくてはなりません。
雇い入れの年月日及び運転者に選任された年月日
各ドライバーを雇った年月日と研修期間などを経て運転者として選任された年月日を記載しましょう。
雇った日だけでなく、選任日も後日忘れないように更新することが必要です。
道路交通法に規定する運転免許に関する次の事項
雇用したドライバーの運転免許を確認したうえで、以下について記録します。
運転免許証の番号及び有効期限、運転免許の年月日及び種類、運転免許に条件が付けられている場合は条件についても記載しましょう。
運転免許証はドライバーごとに有効期限が異なるほか、業務中だけでなく、業務外のプライベートで事故や違反を起こして条件などが付く場合も考えられます。
そのため、定期的に確認を行い、情報更新をすることが必要です。
また、有効期限が迫ったら、免許の更新を促して新しい有効期限に運転者台帳の記載事項も更新する必要があるので、定期的なチェックや管理が欠かせません。
事故や違反の記録
事故や違反がある場合、その内容を記録します。
会社が把握するような大きな事故はもちろんですが、駐車違反などであっても記録する必要があるので、ドライバーから事故や違反を起こした際にはすぐに報告してもらうように徹底しておきましょう。
運転者の健康状態
ドライバーの健康状態については、運転者台帳は簡単に記録したうえで、健康診断結果を添付と記載し、健康診断の受診日を記載する方法でも問題ありません。
健康診断は定期的に必ず実施するようにしましょう。
特定の運転者に対する指導や適正診断の受診の状況
特定運転者に対しては、指導や適性診断の受診を記録することが求められます。
特定運転者とは、初任運転者、65歳以上の高齢ドライバー、死者または重傷者を生じた事故を引き起こした者、軽症者を生じた事故を起こした者で、その事故の前3年間に交通事故を引き起こしたことがあるドライバーが該当します。
6ヶ月以内の写真
運転者台帳を作成する日から前6ヶ月以内に撮影した、単独、上三分身、無帽、正面、無背景の写真を貼り付けなくてはなりません。
ただし、顔写真が明示された運転免許証表面の写しの添付でも代用できます。
運転者でなくなった場合の年月日と理由
退職や解任、配置転換や死亡などによりドライバーでなくなった場合には、その年月日と理由を記載します。
運転者台帳の保管期限
貨物自動車運送事業輸送安全規則により、運転者台帳を作成したうえで、営業所に備え置くことが義務付けられています。
最新の情報に更新したものが必要です。
また、保管期限は運転者でなくなった年月日から3年間です。
退職したからといって即抹消しないようにしましょう。
データによる保存も可能
運転者台帳を手書きやエクセルなどで管理すると、更新作業が大変である場合や備え付ける台帳の差し替えなどの手間がかかります。
運転者台帳はデータによる作成や更新、保存も認められていますので、データ化すると便利です。
運SOUL導入で正確な情報更新と保管を
運転免許の更新はドライバーごとに異なるので、ドライバーの数が多くなるほど管理が大変です。
免許証の更新時期に重要な配送の仕事の予定を組むなどすると、万が一更新が遅れた場合にトラックを配車できないリスクもあります。
運SOULを導入すると、免許証の登録と管理もできるので効率的です。
パソコンやスマホから免許証の画像をアップロードするだけで、情報を読み込んでデータ化できます。
読み込み精度も高いので、人による入力に伴う転記ミスなども防げるので安心です。
ドライバー名簿に記載がありながらアップロードがまだなど、免許証未登録のドライバーへの通知機能も搭載されているので、免許証の更新があった際にも速やかに情報更新ができます。
さらに便利なのが、登録された免許証の期限切れが近づくとアラート通知が出ることです。
有効期限切れを防ぐことができます。
運SOULのカレンダーに免許証更新日が自動登録され、配車システムなどとの連動で、従業員の勤怠や稼働日にも連携でき、配車ミスも防げるので便利です。
まとめ
運転者台帳には、雇用するドライバーについて細かな情報の記載と最新情報への更新が求められます。
更新の手間を軽減し、免許証の有効期限切れなどを防止するためにも、運SOULを活用すると良いでしょう。