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人手不足で業務が回らなくなると、
最悪倒産する

ドライバー不足によって、会社の業務が回せなくなると、もはや会社としての機能を維持することができません。運送の仕事を受注できなくなるため、会社を「倒産」せざるを得なくなってくるのです。通常、「倒産」というと、「赤字がたまって、会社がつぶれる」というイメージを抱きますが、運送業者の場合は「人手不足」で倒産する可能性の方が高いのです。

人手不足がきっかけで、配送需要があるにも関わらず、受注することができなくなり、結果として採算がとれなくなり、倒産に陥ってしまうのです。

新しい人材を確保しなければ、遅かれ早かれ、運送会社は行き詰ってしまいます。運送業者が苦境に立たされているときでも、Eコマース利用者による宅配便増加は容赦なく増えていきます。一度、業務が回せなくなってしまうと、他の運送業者に仕事を奪われてしまうリスクも生じます。


人手不足による倒産を防ぐには、
人材の確保が最優先

人手不足による倒産を防ぐためには、人材を確保することが最優課題です。ただ、運送業界全体に対するイメージが「きつい仕事」ということもあり、ただ単に求人をハローワーク等へ出すだけでは、なかなか人材が集まってきません。「受け身」の求人では、人材を集めるのは非常に困難であるといってよいでしょう。

人材を確保するためには、ちこらから積極的に求職者へアプローチをかけるほかありません。求人サイトの「スカウト機能」などを利用して、求人情報を発信することをおすすめします。スカウト機能を使って、情報を送ることで、これまで運送業を就職、転職の候補にいれていなかった人にも情報が伝わります。

その中から、運送業に興味を持ってくれる人材が見つかる可能性があります。こちらからアプローチをかけなければ、運送業に目が向いていない人材を引き込むことはできないので、アプローチをかける意味は十分あります。


派遣で補うのは慎重に

最近は、トラックドライバーを「派遣社員」として派遣する会社も増えてきました。派遣社員の場合、ドライバーが運送業者と直接雇用契約を結ぶわけではないので、運送会社から見れば使い勝手が良いように見えます。従業員が不足して、業務が回らない事態に陥ったら、派遣会社を利用してドライバーを確保するのもひとつの手です。

ただ、派遣ドライバーに頼りぱなっしになると、結果として派遣会社に報酬を継続して支払うことになるため、結果的に人件費がかさんでしまう可能性があります。

また、一度派遣会社に頼ってしまうと、直接雇用でドライバーを雇うタイミングを逃してしまい、派遣ドライバーに依存してしまう体制になってしまう可能性があります。特に、経営基盤が大手と比べて盤石でない中小企業の場合、安易に派遣会社に頼るのは避けた方が無難です。派遣会社を使って、結果的に赤字になってしまっては元も子もないからです。派遣会社の利用は、慎重に検討するようにしましょう。


待遇を見直すのもひとつの手

自社のトラックドライバーの待遇を改善して、人材確保の礎にするのも一つの手です。給料を上げたり、福利厚生を充実させるなど、ドライバーにとってメリットのある条件をつけてあげるのです。ただ、いきなり給料を大幅に上げるのは、現実的ではありません。あくまでも、他の運送業者のドライバー求人よりも「やや高め」に給料を設定するのです。運送業では、「人件費」がもっとも会社に重くのしかかってきますので、会社の財務状態と相談しながら、「周りの運送業者と差をつける」ことを意識してみてください。

人手が増えれば、1人あたりの仕事の負担も減ってきます。結果的に、従業員の休日の確保もできるようになってくるはずです。まずは、従業員の数を増やすことを目的に、スカウトをかけるようにしましょう。


それでも人材が集まらないときは

あらゆる方策を尽くして、それでも人材が集まらないときは、人材採用の専門家、コンサルティングに相談してみるようにしましょう。自社独自の採用活動で人材が集まらない場合は、採用方法・手順事態に問題がある可能性があります。人材採用コンサルティングは、大手人材会社に所属している人もいれば、個人で事務所を開いている人もいます。1人のコンサルティングに依存するというよりは、最初は何人かにあたってみて、一番効果的な解決策を提示してくれたコンサルティングを選ぶようにしましょう。

ただ、コンサルティングに人材活動のチェックを依頼した場合、コンサルティング料が発生してきます。コンサルティング料は決して安いものではないので、コンサルティングの選定は慎重に行うようにしてください。残念ながら、世の中には中小企業を食い物にしている詐欺師まがいのコンサルティングが存在するのも事実です。中小企業が経営で苦しんでいるときに足元を見て、甘い言葉を投げかけてくるのです。あまりにも都合のよいことを言ってくるコンサルティングには注意を払うようにしてください。


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