東北への進出も計画し将来はセンター運営にも参入

ケイテック 株式会社(埼玉県比企郡小川町)


 ケイテック(榎本圭悟社長)は、創業が2011年11月、会社設立が2013年5月という若い会社である。創業者の榎本社長も35歳と若く、独立前にドライバーとしてトラックで野菜などを運んでいたことから、現在でも米など農産物関係の仕事が多い。野菜などを産地から市場へ、さらに市場から別の市場へといった運送を行っていた。

 現在の保有車両数は先月(8月)に2台増車したので13台(大型車9台、4t車2台、2t車1台、バン車1台)だが、今月(9月)中に大型車1台、さらに来月(10月)にも大型車1台を増車する計画だ。これらの車両の多くには、ドライバーが居眠りやよそ見をしたり、車両が車線をはみ出たりすると警報が鳴るセンサーを搭載して安全に努めている。

 ケイテックの主力は米の輸送で、米穀販売会社の精米工場から他の工場への工場間輸送、工場からスーパーなどの物流センターへの輸送を行っている。また、酒類のセンター間輸送、ベビー用品のセンター間輸送などの他、スポット的に精密機器や家具の輸送の仕事なども入ってくるため、全車両をエアサス車にしている。基本的には地元の物流センターなどから関東一円への輸送が多い。

 会社を設立してまだ4年余だが、短期間に保有車両が増えている。これまで車両は自己資金での買取が基本で、リースは3台ほどだった。だが、これからはリース導入の比率を増やし、短期でも利益を出せるようにしていく。

 ケイテックでは傭車は2、3台で、自車両での仕事を基本にしている。荷主との取引が拡大しても、傭車を増やすのではなく自車両を増車するようにする。「当面は自車両で力をつけてから次のステップに進みたい。来年には20台まで拡大したい」(榎本社長)という考えだ。

 設立当初は「自分1人で何から何まで全部やっていたが、配車スタッフなど人材も育ってきた」(榎本社長)。そのため「この1年で自分が外に出られるようになってきた」(同)。このような背景があり、さらに新たな事業展開が可能になってきたのである。そこで矢継ぎ早に新たな展開が計画されている。

 今月(9月)には現在本社のある小川町内に倉庫を開設する。賃借だが敷地500坪に250坪の平屋の倉庫である。この倉庫を埼玉、東京、千葉、神奈川の店舗配送のセンターにする予定である。

 さらに来月(10月)には、本社(小川町)、営業所(比企郡滑川町)、東松山管理室(東松山市)の3機能を小川町の新倉庫に集約する。東松山管理室では車両のオペレーションをしていたが、これらを1カ所に統括して効率化を図る。

 同社は米の取り扱いが主だが、米は手積みである。そこで作業補助ロボットを近ぢか導入する。さらに来年夏には東北の米穀関係の荷主を含めて、福島県白河市に営業所を開設する計画もある。これは運送のためのもので、現在の時点では保管などは考えていない。営業所を開設したら古い車両を回すという考えだ。ドライバーについては「当てがある」(榎本社長)という。ちなみに同社はドライバー11人(8月の2台の増車前の時点)のうち40歳代は1人だけで10人は20歳代と30歳代である。

 ケイテックではさらに2年後の2019年夏ごろには仙台にも営業所を開設する計画を持っている。やはり米穀関係の荷主が主たる対象である。そして「将来的には保管から配送までを一括して受託するようなビジネスモデルの事業展開をしたい」(榎本社長)という。


ケイテック 株式会社 求人ページはこちら