まじめに仕事に取り組んでいても、いくら集中して運転を始めても運転する時間が長くなってくると、体力や集中力が落ちてきて睡魔に襲われることがあります。
どんな車を運転していてもそうですが、トラックドライバーはより大きな重大事故に発展する恐れがありますので、眠気対策は絶対にしなければなりません。
具体的にどんな対策が取れるのか、ドライバーとしてどんな心構えでいるべきなのかを考えてみましょう。
ドライバーの眠気覚ましの定番
トラックを長距離運転していると、高速道路での走行時間が長くなります。
こうした状況だと信号で停まることもありませんし、同じスピードなので単調になって集中力が落ちてきやすいです。
また、渋滞にはまってしまうと、トロトロと動くばかりで飽きてしまって眠気が出てくることがあります。
こんな時は、体のどこかを動かすのが眠気を防止するのにベストです。
といっても、運動をするわけにはいきませんから、口を動かすようにします。
そのためにガムを噛むのは一つの良い方法で、ミントなどの刺激のある味のガムだと気分をスッキリさせる効果もあります。
また、ガムを噛むことで集中力が増す効果もありますので一石二鳥です。
口を動かすという意味では、歌を歌うのが眠気防止に良いというドライバーもいます。
運転中気を紛らわすために音楽をかけているドライバーも多いですが、ただ聴くだけでなく一緒に口ずさんだり、歌詞が分かれば歌ってみるのも良いでしょう。
歌うというのは結構な運動量ですので、身体的に活発にさせるのに役立ちますし、楽しい時間が生まれてリフレッシュすることができます。
ただし、音楽のボリュームを上げ過ぎて、周りの音が聞こえなくならないように気を付けながらにしましょう。
眠気覚ましになるツボを押してみるのも一つの方法です。
もちろん、運転中は手や足を離したりはできないので、できる範囲で行います。
たとえば、「合谷」と呼ばれるツボは気持ちをスッキリさせる効果があるとされています。
このツボは、手の人差し指と親指の付け根の間にあります。
ここ周辺を押していくと、周りよりも痛いところがありますので指圧します。
1回につき3秒くらい、両手で3セット繰り返してみましょう。
特に渋滞に巻き込まれてストップしている時などは、ツボを押しやすいので試してみると良いです。
ツボは気持ちをスッキリさせると共に、痛みもあって刺激を与えるので効果的です。
トラックドライバーの中にはシートの上に置けるタイプのツボ押しマットを使っている人もいます。
体重のかけ方でツボを刺激できてリフレッシュできます。
運転中でも、ちょっと体を傾けたりずらしたりすることでツボを押せるのでいつでも使えるのがメリットです。
また、腰やお尻のツボを刺激することで、トラックドライバーの職業病とも言える腰痛を防止することもできるので一石二鳥でしょう。
絶対に防止できる策はないことを自覚
このように、いくつかの眠気対策がありますが、実際にやってみても眠気を払いのけられない時もあります。
完全に眠気を防止できる策はないと自覚して運転することも大事です。
そのため、まずは運転前にしっかりと休息を取って体力を回復させておくべきです。
そして、運転席にコーヒーなどのカフェインを持ち込んで、眠気を飛ばす工夫をしておくのも一つの手でしょう。
最近のトラックには居眠り防止装置が取り付けられていることがあります。
もしくは、後付けで装着することもできます。
これは、ドライバーの視線や体の動き、視線の動きなどをモニターして、一定時間以上動きがない場合などに居眠りをしていると判断して、アラームを鳴らすというものです。
あくまでも、警告を出すだけですが、安全策としてこうした装置の力を借りることも大事です。
いくら対策をしてもつい眠気が襲ってくる事態はあるからです。
そして、なによりも無理のない運行計画を立てるようにしましょう。
ところどころに休憩を入れて、集中力を取り戻せるようにします。
休憩を入れられるだけの時間のゆとりを持つことや、あらかじめ立ち寄るサービスエリアなどを決めておくことなどを実践できます。
また、眠気が強くて、いろいろな対策をしても変わらず眠気があるなら、いさぎよく仮眠をとる必要があります。
大丈夫だろうと思って無理に走り続けると、重大事故につながるリスクがありますので、無理をしないことがとても重要なのです。
まとめ
トラックドライバーにとって、高速道路での長時間運転や渋滞に巻き込まれた時などは、強い眠気との闘いとなることがあります。
まずはできるだけ眠気を催さないように事前にきちんと休んでおくことが基本です。
その上で、いくつかの眠気対策を講じて安全に運転を続けられるようにしましょう。
居眠りは渋滞事故につながる危険なものですので、ドライバーはしっかりと対策を考えて仕事に取り組みたいものです。
それにより、快適で楽しく仕事を続けられるでしょう。