大きな車を運転しているドライバーが突然意識を失ったら、どうなるでしょうか? 想像するのも恐ろしい重大事故が発生し、尊い人命が失われます。 そして企業は間違いなく厳しい責任を問われます。 そのようなことが起きないようドライバーの健康管理を徹底し、健康起因事故を撲滅しなければなりません。
運転操作不能案件の原因とは?
国土交通省によれば事業用自動車の健康起因事故件数は年々右肩上がりに増えています。 運転操作不能案件のうち、主なものは脳疾患・心臓疾患です。 諸悪の根源は何でしょうか? これは「ドロドロ血液」です。 血液はサラサラであれば滞ることなくスピーディに全身を巡ることができます。 しかし汚くて質の悪いドロドロになった粘っこい血液は、血管の内側にコレステロールが蓄積し粥状のプラークと呼ばれる脂質がびっしりついてしまいます。 こうなると血管自体がカチカチになり、いわゆる「動脈硬化」になってしまいます。 怖いのが動脈硬化はかなり進行するまで無症状なのでサイレントキラーと言われ突然心筋梗塞や脳梗塞を起こしてしまうのです。 もちろんやってはいけないことですが、台所の配水管に一度だけ油を流してもそれほど影響がないかもしれません。 しかし長期間にわたって流し続けていると配水管の内側にちょっとずつドロドロのヘドロ状の汚れが蓄積し「最近排水の流れが悪いなあ」「ちょっとつまり気味かも」「悪臭がする」と感じて気付く、そんなイメージで捉えてみてください。
なぜ血液がドロドロになってしまうのでしょうか?
大きな原因は食べ物にあります。 おいしいものは脂肪と糖と塩分がたくさん含まれているので高血糖、高血圧、脂質異常症になります。 かつての日本はさっぱりした和食中心の食生活でしたが、ファストフード、ジャンクフード、洋食、ジュースなど血液の粘土を高める食生活に移行してきました。 またドライバー職の方に多い運動不足や喫煙もドロドロ血液の原因となります。高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、これらは痛くもかゆくもないので放置しがちですが、血流の流れに障害をもたらし脳や心臓の疾患に繋がる死の四重奏と言われ、この4つが重なると健康な人より36倍も心疾患にかかりやすくなると言われる大変怖い病気です。 血圧については運転行動自体が心身への負荷となり正常な人でも運転を始めることで30~40mmHgも上昇するといわれています。 心筋梗塞などの疾患が午前中に起こる割合が多いのをご存知でしょうか? 理由のひとつに、「早朝高血圧」が挙げられます。 朝と夜の差が20mmHg以上である場合早めに医師に相談するようにしましょう。 逆に就寝中に血圧が上昇するのは「睡眠時無呼吸症候群/SAS」の方に多くみられます。 ドライバーの方にはこちらも要注意です。
高血圧予防のための食事について
塩分を減らしましょう
これらの頻出分野は、たまたま出題されない回があったとしても、すぐ次の回に出ていたりもしますので、絶対に油断をしてはいけません。逆に言えば、初めて勉強する方でも、こうした頻出部分から押さえていくことで、ぐっと合格に近づくことになります。
ナトリウム(g)×2.54=食塩量(g)
即席ラーメン1袋(6.4g)、いかの塩辛 大さじ1杯(1.4g)、たくあん 20g(0.9g)、食パン 6枚切1枚(0.8g)、茹でうどん1玉(0.7g)、ロースハム 1枚(0.5g)
エネルギーは控えめに
肥満は、血圧の上昇を引き起こします。 私が今までにお会いした事業用自動車運転者様の大半は肥満でした。 まわりのドライバーも肥満が多いのでご自身の肥満に気付かないこともあります。 穀類や菓子など糖分を多く含む食品はなるべく控えましょう。
栄養のバランスを考え正しく献立を
毎食「主食・主菜・副菜」を揃えましょう。 お馴染みの信号の色が揃っているか確認すると良いでしょう。