ドライバー職をゲットするため動き始めたオージン。だが、着る服すら無いオージンは当然まったく相手にされない。途方に暮れるオージンとストレッチ女神。
そんな二人の前に、大ピンチの熟練ドライバーが現れて…!?

「しつれーしまーす・・・」ストレッチ女神に無理やり連れだされたオージンは言われるままに運送会社の扉を叩いた。「あのー、すみません、ここで働かせてm――」「なっ何だアンタ!?」…まぁ、そりゃそういう反応だよね。「すみません、仕事を」「う、うちは見世物小屋じゃねぇから!」「しごt――」「うおーーーっ!?ケーサツ呼ぶぞぉおっ!?」夕方になるまで回ってみたが、どこもこんな反応だった。「はぁ…。そりゃ得体のしれない半裸の男が面接して貰えるワケ無いよなぁ・・・」 「オージン!それは違うわ!」ストレッチ女神の言葉に、オージンはうつむいていた顔を上げる。「今のアナタに足りないのは服じゃない、熱意よ!」…いや、そうは言っても。熱意たってなぁ。オージンが困惑をしていると、ガコン、ガコンと車体を揺らし、オージンの後ろでトラックが止まった。 「ウッ・・・持病の発作がァァ…!」ずざぁ。トラックの運転席から降りてきた壮年の男がその場でうずくまった。「ぐぐぐォォ…。あ、あと少しだと言うのに…!」「だ、大丈夫ですか!?」オージンは慌ててドライバーに駆け寄った。男は苦し気に胸を押さえ、鬼気迫る顔で叫んだ。「ワシはこの荷を届けねばならんのだ…!」 けれど男はそこまで言うと、ばったりと倒れてしまった。「わーーっ救急車ーーっ!」「オージン!ここはアナタが運転するしかない! 救急車は私が呼ぶわ!」「はいーーーーーっ!?」いや待って、それは無理、という間もなく、「ほらァ!つべこべ言わないのォ♡」とストレッチ女神に運転席へと投げ込まれてしまった。「っテテテ…。んな急にトラックの運転なんて…」思わずぎゅ、とハンドルを握る。――ドクン、と鼓動が跳ねた―― ~続く~