ライドシェアは白タクと違い社会性の高い安心のお仕事

日本の法律では、営業車両なのか、一般車両なのかがすぐに判別できるよう、ナンバープレートの色が分けられています。
ドライブや買い物、家族の送迎などをする一般車両と、タクシーで顧客を送迎したり、荷物を運んだりと営業に使う車は動き方も異なるので、仕事に支障が出ないように分けられてきました。
営業車両は緑色のナンバープレートなのに対し、一般車両は白いナンバープレートです。
営業許可を取らずに顧客を取って報酬を得て送迎をすることは、白タクとして道路運送法違反となり、禁止されてきました。
特に近年、インバウンド需要の拡大に伴い、海外からの観光客を空港からホテルや観光地に送迎する白タクドライバーが増え、社会問題となっていました。
白タクが違法というニュースを見聞きしただけに、ライドシェアが始まったら、自由に自家用車で送迎してお金をバンバン稼いでもいいのか不安に思ってしまうかもしれません。
ですが、白タクが違法であることは、ライドシェアスタート後も変わりはありません。
なぜかというと、ライドシェアとして認められるには道路運送法第78条第3号にもとづき、一定の条件を満たさなくてはならないからです。
この条件を満たすことなく、勝手に白ナンバーの自家用車で送迎を行い、報酬を得ると、従来通り違法な白タクとして3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられるので注意しましょう。
ライドシェアはタクシー不足やドライバー不足の解消につながり、タクシーを使いたい方の利便性を高めてくれる、社会性の高い仕事です。
違法な白タクとは大きく異なるので注意してください。

2024年4月からスタートしたライドシェアは、道路運送法第78条第3号にもとづく制度です。
白ナンバーの自家用車を利用する一般ドライバーが自由に送迎できるわけではなく、法律の規定にもとづいて運行しなくてはなりません。
スタート時点ではタクシーが不足する地域、時期、時間帯に限られ、かつタクシー会社が間に入って対応します。
ライドシェアドライバーになりたい一般ドライバーは、タクシー会社のライドシェアドライバー募集に応募し、面接や場合によっては健康診断などを経て、登録を行うことが必要です。
2024年4月時点では東京・神奈川・名古屋・京都の一部エリアに限られており、地域ごとに提供される曜日や時間帯も決められています。
ライドシェアドライバーに応募するには、普通自動車運転免許を取得して1年以上経過していることが必要で、各タクシー会社が定める時間帯の勤務が求められます。
フル稼働する必要はなく、平均して2～3時間くらいからお仕事できるので、主婦をはじめ、隙間時間を使って副業できるのもメリットです。
万が一交通事故を起こしても、タクシー会社が責任を持って対応してくれるので安心です。
仮に白タクで事故を起こして顧客を死傷させた場合、自分が自賠責保険や加入している自動車保険を使って賠償しなくてはならず、万が一自動車保険未加入だと大きな代償を負いかねません。
法制度のもとで、タクシー会社の管理のもとで仕事ができるので、安心の環境が整っているのが白タクとの違いです。

ライドシェアが認められるエリアでも、すべてのタクシー会社がライドシェアドライバーを募集しているわけではありません。
また、勤務条件や報酬なども異なっています。
地域によってライドシェアができる曜日や時間帯が異なるので、その点もよくチェックしましょう。
そのうえで、タクシー会社により1回何時間から働けるかといった決まり、制度として週に働ける時間に制限があるので、自分の都合がいい時間に働けるところを探しましょう。
より安心の環境で、気持ち良く仕事ができるタクシー会社に登録するのがおすすめです。
たとえば、不安なく仕事ができるよう事前研修があるところ、不案内な地域でもスムーズに送迎できるようナビ機能がしっかりしているところが安心です。
配車手配から料金の支払いまで、すべて顧客がダウンロードしたアプリで完結することで、顧客とのトラブルも起こりにくく安心して仕事ができることもメリットでしょう。

ライドシェアは、白タクと異なり、道路運送法に設けられた新たな制度のもとで提供されます。
自家用車で勝手に送迎して顧客から報酬を得れば、それは従来通り白タクとして犯罪になるので注意しましょう。
ライドシェアドライバーを募集しているタクシー会社に登録のうえ、制度やタクシー会社が定めるルールのもとで働くことが必要です。
白タクと異なり、安心して働ける環境が整えられているため、隙間時間を使って稼ぐことも可能です。