これまで、自家用車による報酬を得ての送迎サービスは、法規制もあり禁止されてきました。
ですが、ライドシェアができるようになったとテレビやネットのニュースで見聞きし、車の運転が好きな方や暇な時間がある人、ちょっと収入を増やしたいと考えている人なら、自分もやってみたいと思う方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ライドシェアは誰もができるのか、ライドシェアの方法についてご紹介していきます。


対応エリアと時間を確認しよう

ライドシェアは、車の運転ができ、自家用車を保有しているなら誰もができるとも言えますが、一定の条件があります。
あくまでも道路運送法上認められた制度のルールや条件にもとづいて行わなくてはなりません。
もし、ライドシェアが解禁されたらしいと早とちりをして、SNSなどで乗客を募集し、自家用車で送迎して報酬を得るような行為をすると、それは従来通り、3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象になるので注意しましょう。
日本で認められるライドシェアは大きく2つあります。
一つは2024年4月からスタートした日本型ライドシェアと呼ばれるもので、タクシー需要に供給が追い付かないタクシー不足の地域、曜日、時間を限定し、タクシー会社の管理のもとで行われる制度です。
もう一つは、少し前からスタートしていた制度で、住民の移動手段が限られる地域やタクシーがない過疎地などで地域単位で実施されている自治体ライドシェアです。
自治体ライドシェアは、地域の特性により、どのエリアに住んでいる方ができるのか、運転歴や稼働時間などの条件が条例などによって決められます。
そのため、ご自身が住んでいる地域で行われているか、誰ができるのかは、それぞれ確認してください。
一方、2024年4月から始まった日本型ライドシェアも、現在のところ地域や稼働できる時間などに制限があるので注意が必要です。

日本型ライドシェアについて

日本型ライドシェアは、運転免許取得後1年以上経過していれば参加はできるので、初心者ドライバー以外は誰でも参加は可能と言えます。
ただし、2024年4月時点で対象エリアになっているのは、東京・神奈川・名古屋・京都の指定地域に限られるので、エリア限定という意味では、誰でも簡単に参加できるわけではありません。
また、本職のタクシードライバーとの競合を避けるため、タクシーが不足している曜日や時間帯に限られており、地域ごとに定められているので確認が必要です。
たとえば、東京なら平日の7時~11時、金曜と土曜の16時~20時、土曜の0時~5時、日曜の10時~14時となっており、今後変更される可能性もあります。
対象エリアで自家用車による配車に速やかに対応でき、かつ決められた曜日や時間に稼働できないと参加ができません。
東京でライドシェアドライバーになりたい場合、東京に限らず、千葉や埼玉など東京に隣接するエリアにお住まいなら、おこづかい稼ぎができる可能性があります。
一方、茨城や栃木から自家用車を東京まで走らせて客待ちするとなると、移動時間やガソリン代を考えると採算が取れない可能性が高いので、誰もが参加できる制度にはなっていません。

ライドシェアドライバーを募集しているタクシー会社を探そう

対象エリア内で自家用車で待機でき、求められる曜日や時間帯に空き時間がある方であっても、勝手にライドシェアができるわけではありません。
タクシー会社が管理を行うので、タクシー会社のライドシェアドライバーとして応募し、面接や健康診断などの一定のチェックを経て登録しないと仕事ができません。
タクシー会社によっては一定の研修などを義務付けているところもあります。
初めてのことですので、研修などがあるタクシー会社のほうが安心して働けます。
タクシー会社ごとに勤務条件や待遇などが異なるので、その点もよく確認しましょう。
たとえば、1回の稼働時間が3時間以上としているところもあります。
もし、空き時間1時間だけ働きたいといった場合は条件が合致しないので注意が必要です。
どのように配車指示が来るのか、料金の支払いはどうなるのか、取り分は何パーセントか、万が一の事故の際はどうするのかなど条件を確認するとともに、安心のサポート体制があるかもチェックしたうえで応募しましょう。
道に不案内な人にはナビがあるかなども要チェックです。

まとめ

ライドシェアには大きく分けて、タクシー不足の地域、曜日、時間に限ってタクシー会社の管理のもとに行える日本型ライドシェアと、過疎地域などで自治体が定めたルールで行われる自治体ライドシェアがあります。
日本型ライドシェアでおこづかいを稼ぎたい方は、自家用車で配車対応ができる対象エリアであるか、自分の都合が良い時間と求められる時間が合っているか確認しましょう。
条件などをしっかり確認したうえで、サポート体制が充実したタクシー会社に応募するのがおすすめです。