トラックドライバーは常に道路の上を走っていますので、交通状況が良い時だけでなくひどい渋滞に巻き込まれるといったことも珍しくありません。
また、運行計画の都合上、どうしても渋滞が発生しやすい時間帯や祝日に走らないといけないこともあります。
そのため、ドライバーにとって渋滞対策というのはとても重要なポイントです。
具体的にどんな対策をすると良いのかチェックしてみましょう。
また、渋滞を緩和するために貢献できることを考えていきます。


トラックドライバーの渋滞対策

物流のプロとして、トラックドライバーは渋滞に遭うということを予測してあらかじめ対策をしているものです。
まず、できるだけトラブルやストレスを避ける工夫をしています。
渋滞で一番の問題となりえるのがトイレです。
次のサービスエリアやトイレがあるお店などになかなかたどり着けないことがあるので、これは深刻です。
そこで、先に渋滞が発生していると聞いたら、その手前でトイレに行くように心がけます。
また、広くて人気のあるサービスエリアには立ち寄らずに、小さめのパーキングエリアに寄るようにして、無駄な時間をかけないようにすると共に、サービスエリアに出入りする時にも生じる渋滞を避けます。

そして、渋滞時でもある程度快適に過ごし、集中力を絶やさないようにする工夫もしましょう。
長い渋滞が生じると、その分トータルの運転時間も長くなります。
場合によっては、渋滞から抜け出すのに数時間かかってしまうこともあるでしょう。
そんな時のために、ちょっと多めに食べるものや飲むものを持ち込んでおきます。
特に夏場は暑さで脱水症状になってしまうことがあるので、水分はしっかりと確保しておきましょう。
そして、スマホやタブレットの電源を確保します。
シガーソケットからUSBやライトニングケーブルなどに変換できるアダプターを着けて、充電できるようにしておきます。

もちろん、運転中のスマホやタブレットの操作や画面の注視は反則行為ですのでしてはいけません。
しかし、渋滞がひどく、完全に停車してしまっている時などは、スマホなどを使うこともあるでしょう。
飽きてしまわないように、あらかじめ端末に音楽アプリを入れておいたり、ちょっとした時に見られる動画をダウンロードしておくのも良いでしょう。
SNSで渋滞に関する情報が出ることもありますし、ドライバー同士でTwitterなどを使って情報交換をすることもありますので、スマホはいろいろな意味で渋滞対策に欠かせないアイテムです。
いつでも使えるように充電グッズと、見やすい位置に固定できるホルダーを装着すると良いです。

連休中の運行が決まってしまった場合などは、かなりの渋滞が予想されるケースもあります。
そんな時は、車内で過ごす時間が長くなることを想定して、そのためのアイテムを持ち込む人もいます。
たとえば、小さめの電気ケトルがあります。
シガーソケットから電源を取れるタイプのもので、車内でもお湯を沸かせます。
一緒にカップラーメンや粉状のコーヒーやお湯などを持参することで、車内で飲食を済ませるようにするのです。
大渋滞となると、サービスエリアなども混雑してまともに食事を摂るのも難しくなります。
また、トイレ休憩は必須としても、できるだけ休憩時間を少なくして、移動時間を短くしたいという気持ちもありますので、車内で済ませられるものはできるだけそうしたいものです。

渋滞をできるだけ起こさないために

渋滞は原因があって起こるもので、ドライバーが気を付けることで緩和したり、場合によっては渋滞をなくすことさえできます。
たとえば、登り坂での速度低下です。
気付かないうちに緩い登り坂では速度が落ちて、後続の車との間が詰まって自然渋滞が発生しやすくなります。
特にトラックは登りに弱いので、渋滞の原因となりがちです。
そこで、スピードを一定に保つことを意識して、速度が落ちてきたら登り坂に差し掛かっているかもしれないと考えて、スピードを保つようにします。

また、走行時に車間距離を詰め過ぎるとブレーキを踏む回数が多くなり、それが渋滞をもたらすことがあります。
そのため、ゆとりがある車間距離を保つことは重要です。
さらに、混み始めてきた時、渋滞時には車線変更をしないことも大事です。
危険が増しますし、後続車にブレーキを踏ませてさらに渋滞を広げる原因となってしまうのです。
こうしたことに注意して、できるだけ渋滞を起こさないために協力したいものです。

まとめ

トラックドライバーにとっては渋滞は避けられない課題です。
そのためには、渋滞を見越した対策を取ることがとても大事です。
トイレ対策や車内で快適に過ごせるようにするためのグッズの用意などです。
こうすることで、たとえ渋滞に巻き込まれてしまっても、集中力をキープして運転を続けられるでしょう。
また、プロとしてできるだけ渋滞を作らない、広げないということを意識して、ゆとりのある運転をこころがけましょう。