トラックドライバーは車内にいるとはいえ、野外を走るわけですから、オフィスの中でパソコンを前にして働くのとは異なる環境に身を置くことになります。
暑さ寒さの厳しさもありますが、春の時期になると花粉症に悩まされる人もいます。
花粉症は単に目がかゆいとかくしゃみが出るという不快感だけでなく、集中力を下げ運転に危険をもたらすこともあります。
そのため、トラックドライバーにとって花粉症対策というのは、安全を確保し仕事を快適に行うためにどうしても欠かせないものなのです。
そこで、具体的にどんな花粉症対策を採ることができるのかを考えていきましょう。


花粉症のドライバーの花粉症対策

一般的な花粉症対策としては、抗ヒスタミン剤などのアレルギー対応を抑える薬を飲む人が多いです。
もちろん、これはとても有効な手段なのですが、トラックドライバーにとってはできない対策となることがあります。
というのも、こうした薬の多くは眠気をもたらすからです。
薬の注意書きにも、薬を服用してからの運転は不可とされていることがほとんどで、薬を飲めないのです。
花粉症対策をすることで、運転に危険を及ぼすようなことがあってはいけませんから、基本的に服薬というのは難しいでしょう。
ただし、眠気をもたらさない漢方薬などを利用することはできます。
漢方薬は飲んだらすぐに効いてくるというものではないので、日頃から飲んで体質を改善していくのが目的です。
そのため、十分早い時期から漢方薬を処方してもらい、飲んでおくという対策を取ることもできるでしょう。

車に乗り込む際にできる対策としては、服の表面を払ってから乗るということです。
服の繊維に花粉症が付いたままの状態で車内に入ると、その花粉が留まって症状を悪化させることがあります。
そのため、できるだけ車内に花粉を持ち込まないようにしましょう。
着用する服も表面がツルツルしているものを選ぶなどして、花粉がこびりつきにくくするのも大事です。

花粉を防ぐという対策ではありませんが、いつもはコンタクトレンズをしている人は、花粉症の時期はメガネにすることも検討してみましょう。
トラックドライバーの場合は、目が炎症を起こしたり涙目で見えづらくなったりすると、事故のリスクが高まります。
コンタクトレンズだと、より症状がきつくなったり、目をかいてしまって炎症を起こしたりすることがあります。
その点、メガネであれば、たとえ花粉症の症状が出ているとしても、コンタクトよりも楽に過ごせることが多いものです。
安全運転のためにこうした対策も必要でしょう。


車内も定期的に掃除することも大事な対策方法です。
ダッシュボードやシートなどを定期的に掃除します。
ウェットタイプの使い捨てシートを常備しておき、手が空いたら身の回りを拭き掃除することで、入り込んだ花粉をきれいにすることができます。
また、シートの繊維に入り込んでいることがあるので、掃除機を使って掃除をしましょう。

車の設備やグッズで対処する方法

車の設備やグッズを活用して対策を取ることもできます。
まず、車のエアコンフィルターを交換してみましょう。
高精度で花粉を除去できるフィルターにすると、車外から入り込む花粉をシャットアウトできて効果的です。
花粉に効果的なフィルターというのを売りにしている専用フィルターもありますので、花粉症に悩まされている方は要チェックです。
いくら車内に花粉を持ち込まないように努力しても、運転中に外気から花粉が入ってくることがあります。
そのため、高性能のフィルターを使って侵入を防ぐのは大事です。
こうしたエアコンフィルターは、PM2.5なども除去してくれますので、より快適に過ごし集中力を保つのにも適しています。

車内に小型の空気清浄機を置くのも一つの方法です。
ペットボトルくらいの大きさの小さな空気清浄機もあり、車内に置くのに便利です。
小さくてもしっかりと花粉を吸いこんでくれるため、車内空間を快適にするのに役立ちます。
小さな空気清浄機は持ち運びが簡単ですので、休憩で立ち寄る飲食店に持参したり、移動中に泊まるホテルなどで使ったりすることもできるでしょう。

花粉症対策のスプレーを使うのも効果的です。このグッズは、服の静電気の発生を抑えて、花粉がくっつくのを防止する働きがあります。
スプレー以外にも除電ブラシというグッズもあります。
このグッズを使って服のブラシ掛けをすると、花粉を取り除くと共に、静電気を排除できるので、それ以上の花粉の固着を防げるのです。
こうしたグッズを上手に使って花粉を減らしたいものです。

まとめ

トラックドライバーにとって、快適に働き安全運転を続けるために花粉症対策をすることはとても重要です。
薬の中には眠気を催すものもありますので、安全な対策法を知る必要があります。
こまめに掃除をしたり、花粉症を取り除いたり洋服に固着させないためのグッズを使ったりするのが効果的です。