タクシードライバーになりたいけれどどうしたら良いのかわからないという方も多いでしょう。
そこで、この記事では、タクシードライバーになるために必要な資格やスキルについて詳しくご紹介していきます。
タクシードライバーになることは決して難しいことではありませんし、近年はタクシードライバーの不足という社会的な問題を解消するためにさまざまな支援や施策も実施されています。
未経験者でも定年後の高齢者でもキャリアをスタートさせることができるので、ぜひ挑戦してみましょう。


タクシードライバーに必要な資格


一般ドライバーが所有している一種免許は、自家用車を運転するために必要な免許ですが、タクシーを運転することはできません。
タクシードライバーになるためには二種免許の所持が必要条件となります。
二種免許の概要や取得方法は次の通りです。

二種免許とは

二種免許とは、旅客を運送する目的で車両を運転する時に必ず必要となる運転免許です。
二種免許にも、普通二種免許や中型二種免許、大型二種免許などいくつかの種類がありますが、タクシーの場合は普通二種免許(普通自動車第二種運転免許)があれば運転することができます。
なお、大型二種免許や中型二種免許は普通二種免許も兼ねているので、大型・中型のいずれかの二種免許を所持しているのであれば、タクシードライバーになるために普通二種免許を新たに取得する必要はありません。

二種免許の受験資格

これまで、二種免許を受験するためには一種免許を取得してから3年以上経過していることが必要でした。
ですから、年齢的には最低でも21歳でないと二種免許を受験できなかったのです。
しかし、2022年から法律が改定され、一種免許を取得してから1年以上経過すれば二種免許が受験可能になりました。
つまり、最速で19歳からタクシードライバーになることができるようになったというわけです。
ただし、この特例を受けるには、年齢要件と経験年数要件という2つの要件を満たす必要があり、座学や実車による教習を合計36時間以上受けなければなりません。
なお、免許の種類は普通免許だけでなく大型免許や中型免許でもかまいません。
また、一種免許取得後に免許停止処分を受けた場合はその期間が除かれます。
一定以上の視力があることも受験資格の一つです。
具体的には、「視力が片眼で0.5以上、両眼で0.8以上。深視力検査で誤差が平均2cm以下」であることが求められます。
一種免許と比べるとやや厳しいので注意が必要です。
眼鏡やコンタクトの着用はOKです。
このほかに、日本語が理解できることや90デシベルの音を聞くことができること、運転に支障のある持病がないことなども受験のための条件となります。

二種免許の試験内容

二種免許を取得するためには、学科試験と技能試験の両方に合格することが必要です。
学科試験はマークシート方式で、文章問題90問(各1点)、イラスト問題5問(各2点)の合計95問、100点満点で実施されます。
合格ラインは90点以上です。
一種免許よりも難易度はやや高めで、令和4年度の合格率は54%となっています。
技能試験では、一種免許と同じく場内試験と路上試験が行われます。
場内試験では、S字やV字コースでの運転や切り返し、縦列駐車や方向転換、障害物の設置されたコースの通過などが主な試験内容です。
一方、路上試験では、実際にタクシーを運転していて停止要請が来た時を想定し、正しい停車や発車ができるかなどをチェックされます。
技能試験は、100点満点からの減点方式で採点が行われ、場内、路上ともに90点以上で合格となります。

二種免許の取得にかかる費用や期間

二種免許を取得するために必要な費用や期間は、自動車学校に通うか、一発勝負を受けるかによって変わってきます。
自動車学校に通う場合は通学で20万~25万円ほど、合宿免許だと通学より数万円安いというのが一般的な金額です。
期間は合宿で1週間~10日ほど、通学の場合は通える頻度によりますが、合宿よりも少し長く2週間~3週間程度です。
すでにタクシー会社と雇用契約があるならば、費用を会社で負担してもらえるケースもあるので相談してみましょう。

タクシードライバーに求められるスキル

タクシードライバーは、運転さえできればそれでいいというわけではありません。
接客業ですから、お客様に気分良く利用してもらうことが大切です。
そのために必要なスキルには次のようなものがあります。

安全運転のスキル

お客様を乗せて運転する以上、何よりも大切なことは目的地までお客様を安全に送り届けるということです。
事故を起こさないというのは当然のことですが、急発進や急ブレーキなど乗り心地を損なうような運転はお客様の不快感につながります。
安全で丁寧な運転を心がけましょう。

コミュニケーション能力

お客様が乗り込んできた時に明るく笑顔で挨拶するだけでも心象は大きく違ってきます。
また、お客様の気持ちに寄り添って、必要であれば話しかけるなど、コミュニケーションをいかにうまく取るかもタクシードライバーとして必要なスキルの一つです。

地理的な知識

お客様が乗り込んできた時に明るく笑顔で挨拶するだけでも心象は大きく違ってきます。
また、お客様の気持ちに寄り添って、必要であれば話しかけるなど、コミュニケーションをいかにうまく取るかもタクシードライバーとして必要なスキルの一つです。

地理的な知識

最近のタクシーはカーナビを搭載していることがほとんどなので、道に迷ってしまうということはなくなりましたが、カーナビの情報にはないような抜け道を知っていると、短時間かつ安い運賃でお客様を目的地まで送ることができます。
お客様にリピーターになってもらえるかもしれないので、お客様にストレスを感じさせないためにも、自分のエリアの道路についてはできる限り詳しく覚えておくようにしましょう。

まとめ

近年はタクシードライバー不足が社会的な問題となっていますが、その対策として従来実施されていた地理試験が廃止になるなど、未経験者でもタクシードライバーという仕事に就きやすい環境が整ってきています。
タクシー会社のサポート体制も充実してきているので、興味がある方は気軽に相談してみてはいかがでしょうか。