トラックドライバーになるには運送会社に勤務することが多いですが、運送会社はどのような基準で選ぶのが良いのでしょうか。賃金?休日日数?企業規模?色々選ぶ基準はありますよね。トラックドライバーになる方で、意外と多いのが「自分の乗りたいトラックメーカーか」という基準です。毎日乗るものだから、自分の好きなものがいいという方が非常に多いのです。そこで今回は各トラックメーカーの特徴をご紹介しますので、自分の好きなメーカーを見つけてください。
<目次>
乗りたいメーカーで運送会社は選べるの?
トラックドライバーになっても自分の好きなメーカーのトラックに乗れるかは運次第だと思っていませんか?実はある程度自分の好きなメーカーに絞って運送会社を探すことは可能なのです。
運送会社の多くは2~3メーカーを使い分けている場合が多く、価格と性能のバランスを見て購入しています。しかし運送会社を経営する社長の中には「このメーカーのトラックしか買わない」と決めている方も未だに多く、自分の好きなメーカーで運送会社を選ぶことは可能であるといえます。
複数メーカーのトラックを使う運送会社であっても、トラックドライバー不足を解消するために希望を聞いてくれることも珍しくありません。実際に面接を受ける際に確認してみると良いでしょう。
どのトラックメーカーを使用しているか調べる方法は?
どの運送会社がどのメーカーを使っているか調べる場合は求人サイトや運送会社のホームページを確認すると良いでしょう。運送会社はトラックドライバー不足が深刻な問題となっているため常に求人を出していることが多く、求人には自社のトラックを並べた写真を掲載することを高確率で行います。10~30 台規模で並べた写真であればおおかたどのトラックメーカーのトラックを使用しているかを確認することができます。ホームページについても求人情報同様に、自社が保有するトラックの台数を誇示したいためトラックを並べた写真が掲載されている場合が多く、どのメーカーを使用しているか確認することが可能です。
その他に確認する方法としては、実際に車庫へ赴き自分の目で確認する方法があります。運送会社の多くは、大型トラックが10台以上余裕を持って保管できるような車庫を持っています。大型トラック10台分というと結構な広さが必要になりますから、広い土地を確保できる畑ばかりの田舎などに車庫を用意していることが多いです。それに加えて高速道路やバイパス、主要国道のすぐ近くに用意することも多いため、比較的見つけることは簡単です。車庫を見つけてしまえば自分の目でどのメーカーのトラックを使用しているか確認することができます。
様々な方法で使用しているトラックメーカーを確認することはご理解いただけましたか?
次はお待ちかねのトラックメーカー別の特徴をご紹介します。(小型トラックは見た目以外に大きな違いはありませんので割愛させて頂きます)
三菱ふそう
誰もが知っている財閥「三菱」がルーツのトラックメーカーです。数年前におきたリコール問題以降、親会社がドイツのダイムラー社に変わり、国内のシェアは20パーセント程度になっています。
トラックの性能は非常に高く、大排気量から来る力強さが最大の武器になっています。力強いため走っていてもストレスを感じることが少なく、トラックドライバーからは非常に好まれています。
また外観はスタイリッシュでスポーティーな印象を与え、誰からも好まれるような見た目をしています。
以上のような特徴からトラックドライバーからは好かれる傾向にありますが、運送会社の社長からは嫌がられることもあります。なぜなら大排気量であるため積載量が犠牲になっていることや、車両価格が他社に比べて高いためです。そのため三菱ふそうのみでトラックを揃えている運送会社は珍しく、探すことは困難かもしれません。
日野
日野はトヨタ自動車系のトラックメーカーで、国内では圧倒的なシェアを誇り日野のトラックを見ない日はないほどになっています。
トラックの性能は「ザ・面白味がない」といった印象です。しかし決して悪い意味ではなく、高いレベルで全てが安定しているということですので、良い意味でとらえてください。パワーも申し分なく、積載性も悪くないことからトラックドライバー・運送会社の経営者から愛されています。そのため非常に多くの運送会社で採用されており、乗務できる可能性は高いでしょう。
外観は良い意味で奇をてらっていてオシャレな雰囲気のトラックに仕上がっています。カスタムパーツも他社と比べて豊富なため、自分好みのトラックに仕上げることも可能です。
いすゞ
いすゞはトラック製造メーカーとしては国内でもっとも有名なメーカーの一つです。シェアは日野と均衡しており、国内トップのメーカーですがトラック専門で製造しているため「トラックといえばいすゞ、いすゞといえばトラック」という印象が一般大衆にも浸透しています。
トラックの性能はパワー不足感が否めませんが、燃費の良さと積載性の良さは非常に評価できます。さらに価格が安いため、運送会社の経営者からは非常に好まれます。
外観は男らしいかっこよさが前面に出ているため、多くのトラックドライバーが「いすゞが1番かっこいい」というほどです。
いすゞのトラックを使用する運送会社は日野と同様に見つけやすく、乗務出来る可能性は高いでしょう。
UD(旧日産ディーゼル)
UDは日産系のトラック製造メーカーで、現在の親会社はスウェーデンのボルボ社になっています。ボルボ社は世界のトラックシェアがドイツダイムラー社に次いで2位でパワフルな走りに定評があります。パワフルなボルボ社の血を引いているため、UDのトラックの性能はパワフルであること、積載性が高いことが挙げられます。
外観は無骨な鎧を思わせるような印象を与え、性能同様の力強さを引き出しています。
国内シェアは国内4メーカーの中で最下位ですが、価格の安さや力強さから徐々に人気が高まっています。
UDだけで揃えている運送会社はまだまだ少ないので、狙って乗務することは少し難しいかもしれません。
ボルボ
ボルボは先述したようにUDの親会社です。最大の特徴は力強さですが、それ以外にも大きな特徴があります。それはキャブ内の広さです。国産の大型トラックは長距離便にも耐えられるよう広く快適になっていますが、ボルボのキャブはその比ではありません。
国産トラックに乗務しているトラックドライバーが乗り換えると、快適性が高すぎてびっくりするようです。
最近ではUDで購入することができるため、徐々に台数が多くなりつつあります。非常に希有ではありますが、ボルボのみ所有している運送会社もあるようです。
ボルボのトラックに乗務することはなかなか難しいかもしれませんが、可能性がないわけではありません。気長に待つと乗れるかもしれませんよ。
まとめ
各トラックメーカーの特徴をご紹介してきましたがいかがでしたか?それぞれのメーカーで力強さや快適性の違い、見た目の違いがあることが分かったかと思います。各メーカーそれぞれの特徴を理解することで自分の乗りたいトラックがどんなものか分かるでしょう。トラックドライバーになると毎日乗る相棒になりますから、自分が気持よく乗れるトラックを探すことから、トラックドライバーへの道を始めるのも良いかもしれませんね。