タクシーのガソリン代は誰が負担しているのか!?
まず、結論を先に言っておくと
個人タクシーは運転手が負担、法人タクシーは会社負担となっています。
それでは、詳しく見ていきましょう。
<目次>
タクシーは1日に走れる距離が365キロまで?
タクシー業務は1日で365キロまでしか走ってはいけないことになっています。
これは国土交通省の方で決められているので、どの会社も守らないくてはいけない距離です。
ただ、厳密に言えば「除外高速」と言われるものがあります。
- 東名高速道路
- 関越自動車道
- 東北自動車道
- 東関東自動車道
- 中央自動車道
などの「高速自動車国道」と呼ばれている道路に関しては1日で走行できる365キロからは除外されます。
業界では「除外高速」と言われています。
そして、「首都高速道路」通称「首都高」は除外高速に含まれません。
なぜなら、首都高は厳密に言えば高速道路ではないからです。
なので、東京から大阪に行って欲しいと言われても除外高速をずっと走ることになるので送迎することが可能なのです。
少し、話がズレてしまいましたが365キロしか走れない制限はあるけど除外高速なら何キロ走ってもOKなのです。
なので、タクシー運転手はガソリンを複数回入れることになります。
では、何回くらいガスを入れるのでしょうか?
1回のタクシー業務でガソリンを入れる回数は平均2回です!
コンフォートの車両はリッター約5キロ走ります。
ジャパンタクシーはリッター10〜13キロ走ります。
私の経験上コンフォートに乗っていた時は、営業中に1回ガスを充填、会社に帰る前に1回充填して合計2回入れていましたが、ジャパンタクシーになってからは会社に帰る前の一回で済むことも多くなりました。
どの会社も基本的には満タン返しなので、最低1回はガスを入れています。
タクシー車両に使われているのはガソリンではなく、LPG(ガス)燃料?
意外と知らない方も多いと思いますがタクシーの燃料はガソリンではなくLPGと言われるガスが使われています。
なので、トランクルームの奥にガスを貯めておくボンベが積んであります。
一般的なガソリンスタンドでタクシーを見かけないのはLPGのガスだからなんです。
都内に何箇所かLPGのガスを充填できるスタンドがあるのでそこでしか充填できません。
ただ、タクシー会社によっては
- プリウス(トヨタ)
- アルファード(トヨタ)
- LS500(レクサス)
- セレナ(日産)
などの市販車として発売されている車両がタクシーになっていることもあります。
それらの車はLPGではなく一般車と同じガソリン仕様なので一般的なガソリンスタンドで補充します。
ただ、これもガソリンを入れるスタンドが指定されている場合がほとんどです。
なんでタクシー燃料はLPGなのか?
タクシーがLPGを使う理由は以下の二つ
ガソリンよりもLPGの方がコストが安い
タクシー車両は二人一組で一台を担当しますので365日ほぼ休まず車は稼働しています。
整備などもあるので、厳密には365日ではないですがほぼ毎日稼働しています。
なので、台数が増えれば増えるほどガソリン代の値段も莫大になります。
LPGはガソリンよりも30〜40円安いので、タクシー会社からしたらこの差はかなり大きいです。
ガソリンよりも環境に優しい
次にタクシーはほぼ毎日稼働しているので排気ガスの問題を避けては通れません。
LPGはガソリンよりも有害物質が少なく環境にいいとされています。
なので、タクシー車両は積極的にLPGを導入しているのです。
一般車でLPGが増えない理由
一般車両でLPGが普及しない理由は以下の二つです。
・LPGスタンドがガソリンスタンドに比べると圧倒的に少ない。
・ガソリンに比べるとエンジンのパワー伝達(馬力)が出にくい。
ことが考えられます。
タクシーのガソリンはどこでも補充していいの?
結論から言うとどこでもいいと言うわけではありません。
会社が指定する給油所が何箇所か教えられるのでそこでガスを充填します。
会社とガススタンドの契約で料金体系も様々あるようです。
「可能なら〇〇スタンドで入れて欲しい」とお願いされることもあります。
ただ、どうしても指定の場所じゃないといけないのかと言とそう言うわけではありません。
ガスが無くなりそうで今すぐにでも入れないとガス欠になる場合など会社に一報入れることで指定外の場所でも給油も認められる場合がほとんどです。
ガス欠でレッカーの方が高く付きますからね。
タクシーのガソリン負担は個人と法人で異なる
冒頭で結論は出ていますが、詳しく見ていきましょう。
まず、個人タクシーは個人事業主で会社に属していないので基本的に燃料代は自腹です。
燃料代以外の支払いも基本的には自腹です。
次に、法人タクシーですが、法人タクシー指定のガソリンスタンドで給油が義務付けられていて、基本的に会社負担です。
ただ、指定外のガススタンで入れた場合「自腹」を切らされる会社も存在しています。
これは会社によって対応が違うようです。
指定の場所で入れれば、まず自腹を切ることは、よっぽど悪質な会社じゃなければ大丈夫です。
まとめ
タクシー運転手のガソリン代は個人は自腹、法人は会社負担だと言うことがわかりました。
タクシー車両はガソリンではなく、LPGのガスが使われている場合がほとんどです。
その理由は30〜40円安いからです。
また、どこでもガスの充填ができるわけではなく、会社が指定する給油所で入れることが望ましいですが、遠いお客さんを送ったなどの理由があれば指定外の給油所で入れることが認められる場合が多いです。
中には、運転手が自腹を切るような会社もあるそうです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
出典:タクシーの専門書