通りすがりの熟練ドライバーを危機から救ったオージン。目を覚ました熟練ドライバーは、自らが運転神であった過去を語りだす…!
彼はオージンの姿に何を見たのだろうか…!?

「…ぅ…」無事病院へと運ばれたドライバーが、目を覚ました。「おっちゃん!」「おじさま!」オージンとストレッチ女神がのぞき込む。 「小僧、オメェ見てたら運転神になったばかりの自分を思い出したわい」「運転神?」ストレッチ女神は目を丸くする。「ドラEVERに認められた当時のワシは『神ノ手』を授かり運転神になった…。ワシに憧れてドライバーを志す者も出てきて、そらぁ鼻が高かったもんだ…。だが、そのおごりが災いし、ワシは事故を起こした。あってはならんことだ。」 「かつてドラEVERはワシにこう言った。運転神に必要な資質は、冷静・情熱・責任感…だ! 何も運転神に限った話ではない、その3つは全ドライバーが胸に刻んでおくべき言葉だ。…今の小僧には、そのすべてがある」壮年のドライバーは、どん、とオージンの胸を拳で打った。 「…おっし!! 後は会社の人達に任せて仕事探しに行こうぜ!」オージンはバっと駆け出した。やる気と希望が漲っていた。そんなオージンを見送った壮年のドライバーは、片手で顔を覆うと、ふっと小さく笑いを漏らす。「小僧。良いドライバーになるのだな!」手を解いたそこには、弱った壮年のドライバーの姿はない。オージンの前に現れたあのドライバー、それは【究極運転神】迦楼羅天狗の化けた姿だった――。~続く~