タクシードライバーにこの仕事を選んだ理由を聞くと、とにかく仕事を見つけたかったという声が目立ちます。
その一方で、実際に入職して働いている方の意見は違うものです。
ここでは、タクシードライバーを選ぶ理由、安定収入と社会貢献とのつながりについて説明していきます。
<目次>
なぜタクシー運転手の収入は安定しているのか
タクシー運転手は年収が少ないイメージがあるかもしれませんが、実は安定した年収を得られる現実があります。
タクシー運転手の仕事は年間を通して募集されており、これは常に需要があるためです。
天候によって客が増減する側面はありますが、それでもひと月単位で見てみると、意外にも安定しています。
一般的な営業マンと比較しても、タクシー運転手は安定収入を期待できるため、毎月の生活費を確保するうえで、目途を立てやすいです。
もちろん、働く地域によって年収は大きく変わりますが、同じ地域で働くケースでは月による収入格差は小さい傾向があります。
高収入と安定収入は意味が異なる
高収入イコール安定収入ではありません。
高収入とは文字通り、高額の収入を得ることです。
その一方で、安定収入とは毎月の収入に大きな変動がない状態を指します。
タクシー会社には完全固定給を採用しているところもあり、こうした会社は安定収入を得たい人に最適です。
一方で、完全歩合制の会社はすべてが自分頼りです。
売上を上げられるかどうかがポイントですが、ひとたび稼げるノウハウを構築した人は、月別の収入に大きな変動がない傾向があります。
リストラされるリスクが低い
どんなに高給を得ていても、リストラされて仕事を失えば一気に収入源は途絶えてしまうでしょう。
それに対してタクシー運転手は、滅多なことがなければリストラされません。
業界は常に人手不足の状態ですから、会社側の都合でリストラするメリットはないのです。
安易にリストラして従業員が減れば、会社全体の売上にも影響してきます。
リストラが少ない理由には、会社負担の関係もあります。
日本は現在でも年功序列を採用している会社が少なくありません。
こうした会社は、従業員の年齢とともにエスカレーター式に年収が上がっていきます。
ところがこれは、会社側にとって非常に大きな負担になります。
一方で、タクシー業界においては、多くが歩合制を導入しており、タクシー運転手自身が稼いだ結果の収入です。
それゆえ、会社側としては、高給を得る運転手だからとリストラする必要性がないのです。
勤務形態が安定しているため
残業があった頃は稼げたのに、不景気で残業がなくなったら驚くほど給料が下がったという話はよく聞くでしょう。
こうした話はサラリーマンの間でよく聞かれています。
多くの会社は、勤務時間がそのまま年収に直結してくるのです。
これに対して、タクシー運転手の勤務形態は極めて安定しており、勤務日数や時間、休日などの選択肢が幅広くなっています。
1日8時間勤務を選択すれば、きっちり8時間働けるのです。
こうした理由から、タクシー運転手は思いのほか安定収入を得やすいのです。
実は社会貢献の側面が強かった
タクシー運転手になって、感謝の言葉を頻繁にいただくようになったという話は少なくありません。
中には好ましくない客もいますが、良心的な客も大勢います。
人から感謝をされると、誰しも自己肯定感が強くなります。
すると、もっと相手の役に立ちたいと思うようになるのです。
まぎれもなくタクシー運転手の仕事は、市民の生活の足となるものです。
都市部に行くほど車を所有する人が少なく、タクシーに頼らざるを得ないケースが多々あります。
実際に、タクシー運転手の仕事は社会貢献や福祉の側面が強いです。
公務員ではありませんが、公的サービスの一端を担っているのは間違いありません。
タクシー運転手の仕事を選ぶのはこんな人
とにかく自分の力だけで稼ぎたい人、今すぐに収入を確保したい人などです。
最初は軽い気持ちで始める人が多く、自分に合わないと思ったらすぐに辞めてしまう人が多い現実はありますが、一方でこの道10年以上のベテランドライバーも少なくありません。
全般的に高齢者が多いのが特徴ですが、近年は若者世代が積極的に参入してきています。
実際に20代前半の運転手もおり、特に都市部に行くほどこの傾向が強くなります。
都市部は稼ぐには最適な環境で、中には年収800万円以上の運転手も数多くいるのです。
給与形態の種類は、固定給+歩合制、完全固定給、完全歩合制があります。
とにかく安定収入を得たい方には完全固定給、とにかく稼ぎたい人には完全歩合制が適しています。
固定給+歩合制はその中間的な位置付けです。
まとめ
タクシー運転手は非常に魅力あふれる仕事です。
世間一般のイメージと実際に働いたうえでの感想は、真逆であることが少なくありません。
たとえば、実際のタクシー運転手は安定的に収入を得ています。
また、人からよく感謝の言葉をいただけるため、それがやる気やモチベーションにつながります。
安定収入と社会貢献を両立したい方にとって、まさに適職と言えるでしょう。