人材戦略に勝つためには

運輸・交通システムEXPO2019 東京ビッグサイト 2019/5/29~2019/5/31にて開催したセミナー内容です。

人材戦略成功の9つのステップ ※セミナー動画

ご閲覧有難うございます。
今回は、『人材戦略に勝つためには』何が必要なのか。

『ドライバーが足りない…』『何とかしたい』でも、どうすれば?
今回はそんな皆様へ、今日からはじめる、今日からやっていく、人材戦略成功の秘訣となる9つのステップをご紹介します。


1回ではなく繰り返すことが重要

スライド.1

まずはフローをご覧ください。細かく分けてありますが、おおよそ下記の5つのブロックに分かれます。

  1. 知る・受け止める
  2. 考える・見つける
  3. 比較する
  4. 行動・実践する
  5. 観察・効果測定する

では、詳しく見ていきましょう。

その1:知る・受け止める

国内の人材不足に陥った原因

スライド.2

まず1つ目。知り、受け止めるということ。
国内の人口不足に陥った原因として、国内の生産年齢人口の減少が主な原因と言われています。

皆さんは人口ピラミッドというグラフがあるのをご存知ですか?
次の図をご覧ください。


人口ピラミッドのグラフ

スライド.3

上記のグラフが人口ピラミッドといわれています。ちょっと無理があるかもしれませんが、魔女の横顔という表現をする方が多くいます。

このグラフを見ると、生産人口のピークは50代となっています。
徐々に減少傾向にあることがわかると思いますが、50代に比べて、30代は半分になっています。
その後、数年は微増していますが、その後は急激に減っていることがわかります。

老年人口が多くいるという事は、それだけ福祉・介護などにも人手を多くとられる上に、生産年齢人口が少ないわけですから慢性的な人手不足になってしまったという事です。

では、生産人口が少ないのはわかりましたが、運送業に人が集まらない理由は何でしょう。
業種別にして運送業を見ていきましょう。


その中で産業別人口分布では、

スライド.4

上のグラフが、産業別に表したものです。
1位の宿泊・飲食に次いで運送業が2位となっています。

しかも、1位との差が1%にも満たないわけですから、ほぼ、日本で一番ドライバーを集めることが難しい事業という事です。
さらに申し上げると、最近話題のセブンイレブンの深夜営業の取りやめなどで注目を集めている小売業でさえも9位どまりとなっています。

これだけの企業の回答ですから、間違いなく人が集まりにくい・集まらない、という現状がお分かり頂けましたでしょうか。 じゃあ、どうするの?ということになりますが、それは、集めるためにどうしたらいいのかを考えることです!


集めたいなら考えよう!

スライド.5

集まらないのは「仕方がない」こと。諦めるのではなく、集めたいなら、考えて行くしかありません。

今、ユニークな取り組みを取り入れ、成功している企業様がたくさんあります。 そういった企業様が凄いのは、気づいたこと、結果につながるだろうと思いついたアイデアを実践している事です。

小さなアイデア一つで戦局は大きく変わりますから、気が付いたことがあればまず実践してみることをお勧めします。 アイデアは何となくで生まれるものではありません。まずは、考えてみましょう。

その2:考える・見つける

どうしたらいいのかを考えることで、見つけられる。

スライド.6

すでに考えたけど、見つからなかった!という方も多いと思いますが、考える視点を変えてみましょう。

コップも正面から見れば、長方形に見えるが、少し斜め上から見ると円柱というのがわかるように、柔軟に視点を変えてみることが大切です!

いろんな角度で相手を見た後に自身と比較することによって、いいところ、悪いところが見えてきます。

業績が伸びている会社の情報をみてみると、その会社は【福利厚生が充実】・【給与が高い】・【労働環境が良い】・【イメージが良い】、そういう点に注力していることがわかります。

では、ちょっとした企業分析をしてみましょう。

その3:比較する

まずは御社の現状にスコアをつけてみましょう

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上記の図の右下のグラフは企業分析のスコアリングシートです。

このシートはドラEVERの求人アドバイザーが実際の企業訪問で使っているシートになります。

以下の採点基準の表を見ながら、採点をしてみて下さい。


従業員側からみた企業

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上記の表が採点基準になっています。

大きく分けて【福利厚生】【勤務時間】【休日】【雰囲気】【社会貢献】【プロモーション】【車両】【給与】。こちらの項目の合計で、スコアリングを図ることができます。
※こちらの採点基準は月間10万人のユニックユーザーの動向データから採点基準を設けています。

各項目1~5+点満点で点数をつけてみて下さい。
(実際には独自の取り組みで条件をよくできる会社も多いと思いますので、40点以上になる会社さんもありますが、ここでは40点で満点とします。)

実際に会社に戻ってからじゃないと答えられないことも多いと思いますが、簡単に答えてくれたら大丈夫です!

出来ましたか? では、見ていきましょう。


表の採点結果

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上記の表が採点結果となります。

あくまでも簡単なヒアリングシートですので、いい結果が出ても、悪い結果が出てもあくまでも参考としてください。

このように自社をその時の求職者のニーズに合わせ採点してみることで、客観的に自社の強みと弱み、他社と比較して自社がどうなのかと言うことを知ることができます。


スコアからみる企業の傾向

スライド.10

『スライド.8』で出した点数を『スライド.7』で使用したスコアリングシートで出してみると、上記の図の様にその企業の傾向が見えてきます。

例えば、左側の図の様にばらつきの無い場合は平均型、右側の様な一つの項目が突出している場合は特化型の傾向にある、と言えます。


業績が伸びている企業は

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人材を確保できている企業と言うのは、合計スコアが「26点以上」または「何かが突出」している企業、となっています。

つまり、平均点を(取れる)取ってしまう会社は、同じ傾向の会社が競合になることが多く、求職者から見るとどちらでもいい、と言えます。

求職者が求める社内環境というのはそれぞれ違います。すべての求職者の刺さる企業を目指すのであれば、平均型を目指すことになります。
そこで他の企業よりも良いスコアを出そうとするならば、少しづつすべてを平均以上になるように目指していかなければなりません。


どちらかをクリアできれば未来が変わる

スライド.12

合計点数26点以上、または満点スコアが1つ以上ある。このどちらかをクリアできれば、求職の応募数は大分増えてくるでしょう。

とはいえ、クリアするのは難しそうですね。どうすれば良いのでしょうか。

その4:行動・実践する

行動を起こして高得点を狙いましょう

スライド.13

現状の把握は出来ました。そうしたら、次は行動し、実践し、高得点を狙いましょう、となるわけですが、出そうと思って出せれば誰も苦労はしません。


集めたいなら突出させましょう

スライド.14

『スライド.7』のスコアリングシートで平均点以上を目指すことは、会社規模が小さければ小さいほど困難な取り組みとなり、非常に難しいので、突出させましょう、というところに焦点を当てていきます。

が、裏技もお教えしますので、うまくできれば全項目特化することができるかもしれません。

ここまでは何も行動していませんが、これからが実践となります。


まずはできる可能性があることから

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では、出来る可能性のあることから、行動・実践していきましょう。

  1. 福利厚生で高得点を目指す!!
  2. 勤務時間・時間帯で高得点を目指す!!
  3. 休日で高得点を目指す!!
  4. プロモーションで高得点を目指す!!
  5. 給与で高得点を目指す!!

の、5つから高得点を目指す裏技をお話していきます。


ドライバー志願者が求める福利厚生

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福利厚生で高得点を目指す!!

上記の表は、延べ200万人以上が、利用した実績の中から、ドライバーさんが求める条件を一覧表にまとめたものになります。

そしてまずは、福利厚生から始めましょう。

寮・社宅については、昨年1月から急激に伸びてきました。

さらに今後も増えてくることが予想できます。

給与前払いも同様です。


このような福利厚生をまずは取り組めていけるよう、説明します。


給与前払い・寮社宅あり希望者の推移

スライド.17

上記の図は、福利厚生のTOP項目、給与前払いと寮社宅ありの推移をデータ化したものになります。
昨年と比較してみれば、給与前払いは10倍。寮・社宅ありは2倍以上伸びていることが判ります。

この数値が表す理由は、ともに生活費の不足から来ているものです。

例えば、携帯電話料金が大幅に増えてしまって、家賃が一か月遅れになっているとか、消費者金融で借り入れがあって返済に充てる資金が欲しいというのが主な理由になっています。

どちらにしても金銭的な問題をかかえていることが、要因で二項目ともに上昇しています。


考え方次第で福利厚生は改善できる

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人気の福利厚生を纏めてみると、【社会保険】【昇給】【賞与】、こういったものは求職者からすると、あって当たり前、あるのが普通と考えているものになります。

とは言っても、昇給・賞与もない会社もあると思うので、そこも踏まえて始めていきます。

上記の図のプラスの部分を見てもらうと【交通費支給】【退職金】【寮・社宅有】【給与前払い】【資格取得補助】なども人気の項目となっています。

こういった項目を合わせていくことで求職者が求めている企業に近づけていくことができます。

難しいな、と思われるかもしれません。でも、プラス分は、考え方次第で改善していくことができるのです!


福利厚生の改善方法

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上記の図は、改善のご提案になります。

寮・社宅有
設備投資を事前にするのではなく、良い人材が来た場合に、条件提示を「する」「しない」を検討すればよい
賞与
業績によって支給する形であれば〇
3万ほどの寸志でも問題はない
退職金
今すぐ支給するものではなく、2~3年勤続した社員が対象。一人雇い仕事の利益で人数分の準備金を充当することができる
昇給
全員一律でなくてもよい規定を設け、達したものだけを最低賃金に伴って対象にする

このようにちょっとした工夫や考え方で、スコアを上げていくことができます。


現在の社会は、働き方改革を取り入れており

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勤務時間・時間帯で高得点を目指す!!

運送業の給与が高かった時代は、長時間働くことによって高額の給与を支払えていたわけですが、今の時代は少しのオーバーがあったら即、車両の停止になってしまいます。

本当にジレンマに感じてしまいますが、やらなければならないんです。

そこで、4tトラックの1日単価は1つの目安として3万円といわれていますが、単位を1日ではなく、1運行という単位で細かく業務を受注することにより単価を上げることが可能になると思います。

運行お願いする会社側は、逆に1日分を保証しながらの発注で苦しんでいるところもあると聞いています。

そんな時にはドラEVERのサイト内にある、運送パートナーズや、運送マッチングでよく利用されるKITやトラボックスとの連携も有効だと思います。


週4日運行という手も

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休日で高得点を目指す!!

続いて、休日の問題を解決していきましょう。

最近では、大手宅配便の運行形態も変化しつつあり、上記のような雇い入れも多く増えてきました。

タクシーの慣習にならってきた感もありますね。

また、考え方次第では大手の会社で長時間運行で問題になっているコースを受注して、2人のドライバーで回すことが出来れば、休みの対応を考えなくも良いという利点もあります。


事故確率が約10%減らせます

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例えば、15時間の半分の勤務時間で7.5時間という業務があったとします。

その業務には必ず、始業準備・終業準備があり、非常に効率が悪くなってしまいますので、1日の運行を伸ばし、休日を多くとることはいくつものメリットが生み出せることになります。

そして、このような変則労働を求めるドライバーさんの多くは、ON・OFFがはっきりしている方が多いことと、同時に1日当たり、いくら稼げるのかに重きを置くドライバーさんもかなりの数がいます。

ちなみに、埼玉県~宮城県の仙台便を子会社のほうで受注していますが、ドライバーの定着率は高く、成功した運行のようです。

また、極端な話ですが、応募要項に日給20,000円という打ち出しをしたら反響は大きくなります。さらにこのような運行を行う事でのメリットがあります。


仕事量を変えず、効率化し休日を増やすことができます

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このように、事故の軽減や、仕事量を変えずに効率良く休日を増やすこともできます。

こういった形で色々と福利厚生を充実させていった上で、既に高得点の企業はどうしているのでしょう?


プロモーションの重要さをしっています

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プロモーションで高得点を目指す!!

既に高得点の企業は、プロモーションの重要さを知っているのです。


もっと目立たなければ生き残れない

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今や有効求人倍率が3.2倍になりました。

三社で一人を取り合うわけですから当たり前に目立たなくてはなりません。

皆さんも、知っている会社と取引をしたほうが安心感がないですか?

知名度の低い会社の人間の話よりも、例えばZOZOTOWNでおなじみの株式会社ZOZOの前澤さんとかが話したほうが入口は聞きやすくなりますよね?

つまり、【知っている会社を選ぶ】という傾向があるのです。


全部の会社が同じ事をやった場合

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全部の会社が同じことをやった場合、「知っている会社」と「知らない会社」どちらを選ぶでしょうか? それは間違いなく「知っている会社」です。ですから、プロモーションが大切なのです。


社内外への情報配信=プロモーション

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プロモーションについてはあまり大きなものととらえている企業がまだまだ少なく、今だからこそ効果が期待できるんですね。

【自社サイト運営】
自社のサイトは制作は最近は非常に価格が安くなっていて、場合によったらただで制作できるソフトも多く配布されていますから、まずはもっていない会社さんは、今すぐサイトの制作と公開、直近のデータを更新してください。
【企業PR動画】
PR動画については、自治体によっては補助金の対象にもなっているものもあります。 ドラエバーでは求人掲載をいただけると格安で制作することもできますのでご興味がありましたらお声掛けください。
【ラジオCM】
ラジオCMについては、放送局にもよりますが、おおむね1万円~3万円ていどで流すこともできるのでぜひ実施してください。 効果は、新たにドライバーを雇用するためだけではなく、現在働いている従業員さんのモチベーションが上がります。
【テレビCM】
テレビCMの価格は本当に高額であり、費用対効果のみを考えてしまうと厳しい面もあるかと思いますが、地元局などに出せばラジオの2.3倍で出すこともできます。
頻度を限りなく削れば数か月で一回ていどでも一定の効果が上がります。
【ラッピングトラック】
ラッピングトラックとはフルラッピングを指すのではなく車両の荷台に目立つように大きく張り付けることで、車庫周辺の求職者にはリーチが高いものとなっています。
また、このプロモーションにはリスクも同時にはらんでいるため、運転をするドライバーには細心の注意を促すことを忘れてはなりません。 最近何かと話題のあおり運転などのSNS拡散などがいい例ですよね。 これがネットに流れてしまったら二度と消すことはできない上に悪い噂を払拭することは非常に困難です。
【新聞・雑誌広告】
新聞や雑誌への出稿は一定期間を集中して出すことで同じ方々に何度もアプローチすることが可能です。
最近は紙離れが加速していることもあり、交渉によっては有利な広告も目にします。
【電車・バス広告】
バスなどの公共性の高いものに関してはプロモーションの訴求先が明確であるため、社屋周辺を走る車両に取り付けることで認知が広まります。
バス会社にもよりますがリア看板で月/5000円くらいのものもあるので有効に使いたいところであります。
【イベント協賛】
イベントなどによる協賛は地域性の高いものが有効です。 地域貢献とブランディングの両方が行えて、年に数回程度しかないため費用感が割合に安い。 場合によっては、事務局側からドライバーさんを紹介してくれることもあります。

こういった社内外への情報発信・プロモーションを行って行って頂ければ認知度が高まり、選ばれる可能性も非常に高くなっていきます。
因みにドラEVERではこれらのプロモーションすべてを行っております。
プロモーションの事ならドラEVERにお任せ下さい。


現実問題時間との関係で

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給与で高得点を目指す!!

では、どういう風にそのコストを捻出するか、が課題になって来ると思います。
『プロモーション、したい事はしたいけれど、コストを今以上捻出するのは難しいことだと思います。
では、どうやって捻出すればいいのでしょう。


人件費コストを捻出する方法があるんです

スライド.29

大丈夫!コストを捻出する方法はあるんです。その方法をご提案したいと思います。
それは、減価償却費の計上を変える、という手法です。詳しく見ていきましょう。


人件費コストを捻出できる減価償却

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上の図を元に解説していきます。

例えば、800万円の車両購入を想定したとします。
減価償却期間を長めに設定するだけで、おおよそ月額6万円程度のキャッシュフローが生まれ、このうちの1万円~2万円を給料や、福利厚生に割くことが出来れば、近隣の競合会社にも勝つことができるかもしれませんし、もしかしたらすでにこの方式を採用していて、良い福利厚生を実施している可能性もあります。


減価償却の期間を見直すことで

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原価消却を見直すことで、上記の例であれば、1台で年間80万円、10台あれば800万円の差額分のキャッシュが生まれることになります!


生まれたキャッシュは様々なことに活用することができる

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生まれたキャッシュは人材教育の拡充、プロモーション費用、人材確保のための広告費の拡充、給与額の見直し、退職金の積み立て、福利厚生の拡充など、様々なことに活用ができるはずです。

人が増えれば収益も上がっていきます。成長には従業員の満足度が重要になってきます。

その5:観察・効果測定する

自社の経過観測と共に

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最後に、観察・効果測定をする、というのが挙げられます。
自社の経過観察とともに、他社の成長度合いに合わせて自社も対応していきます。
こうすることで、流れを掴み、9つのステップのフローが生まれ、時代に遅れない対策を継続して行っていけるかと思います。

一連の行動ができたら、最後の効果測定を行いましょう。

番外編:金融機関対策

金融機関対策

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ここまでで、人材確保への手法は一通り終わりとなりますが、少しだけ経営に役立つ技のご紹介をします。

それは、金融機関対策です。こちらの手法は車両をリース契約で行っている企業でも実施することができます。


減価償却と売却時の仕組みとコツ

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上の図をご覧ください。

顧問税理士に相談をして、リース契約=雑費(100%経費)になっている車両をリース資産・リース債務へ移動させることにより、減価償却の対象へ変えることができます。

5年で償却を終え、運転資金の確保にて車両を売却する会社も多いですがそこも考え方を変えれば、特別利益に当たる収入を営業外収益に変えることができます。

この手法を使わなければ売却益は課税対象となり、約半額を法人税として取られてしまうのです。

上の図は、車両を固定資産売却益にあげた場合の表です。

経常利益がマイナスになっていて、金融機関からの借り入れも困難になりますが、右側の表を見てもらうとわかるように、経常利益がプラスになっています。

マイナス600万円からプラス100万円の結果となり、状況は雲泥の差となります。金融機関も体制を変えて支援してくれるようになるかと思います。

そもそも、決算書のスコアリング自体が全業種に対応しているものとされていますが、運送会社の実態を見据えては作られていなかったという事になります。

なので一度税理士さんに相談し、こちらの方でスコアリングをしなおして頂ければと思います。


柔軟な雇用対策として政府が進める副業に関する注意点

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最後になりますが、柔軟な雇用対策として働き方改革によって政府が進める副業を良しとする企業が増えていますが、そこでの注意点を挙げておきます。


パート・アルバイト、副業OK求人動向

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『パート・アルバイト、副業OK』と言うWワーク歓迎の求人広告を良く見かけるようになってきました。昨年1年間で約2倍以上にパート・アルバイトの求人が増加しています。


働き方改革で積極的に取り入れる企業が増えているが、注意が必要

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働き方改革で積極的に取り入れる企業が増えていますが、こちらは注意が必要です。
注意点と言うのは、【残業代】の部分です。


厚生労働省ガイドラインより抜粋

スライド.39

上の図は厚生労働省のガイドラインから抜粋したものになります。

例えば、副業を認めている事業者が後から雇用契約を結んだ事業者の一日の労働時間が8時間以降の超過分を支払わなければいけないというものです。

後から労働契約を提携した会社が割り増し賃金の支払い義務を負う、ということが原則となっています。

必ず副業で雇用する際に、前後で副業を行っているかいないかの確認を行って行くようにしましょう。

労働基準法は労使関係において労働者を弱者として、労働者を保護することを目的としているため、異なる事業場での労働時間を通算するという規定は、同じ使用者が労働者をA事業所で7時間、B事業所で7時間働かせることによって割増賃金を支払わないようにするというような脱法行為を防止することを目的としていたというようにも考えられます。


よって、使用者が異なれば労働時間を通算しないという方向に変わっていく可能性はありますが、脱法行為という観点では実質的に同じ使用者が別法人で労働者を長時間割増賃金なしで働かせるというようなことも考えられますので、そう簡単ではないと考えられます。


兼業・副業が広く認められるようになると、それに伴い法律も変化していくことが予想されますが、現段階においては、後で契約した方が割増賃金を支払う必要があるという点は認識しておきましょう。


法改正の可能性もあるがリスクを承知の上対策をしておくことが重要

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一昔前の物流業界では信じられないことばかりであったと思いますが、時代は変わっていくんだな、と感じると思います。

30年前は電車・飛行機で喫煙は当たり前でしたし、総理大臣にも愛人がいたくらいですから大きく時代が変わったと感じます。

さらに言うとスマホの普及にもびっくりします。

誰が想像できたんでしょうか? 歩きスマホへの罰則や、電子マネー化もです。


よく優秀な経営者は時代を先読みしろ! 10年先を見ろと言いますが、10年前に今の時代を想像していたでしょうか? できていた人はほとんどいないと思います。

という事は今から10年先も予見できない世界が待っているはずです。

ですから、絶対的に必要なのは未来を見据えることではなく、今をどうやって生きるかが重要だと思います。

緩やかな時代の変化に少しづつ乗り、少し先の未来を想像して動いていくことで絶対につぶれない会社づくりが出来るのではないでしょうか?


今日知っていただいた説明もすべて明日からできることではないですが、今からでも少しづつスピードを上げていっていければいつか他に追いつき、やがて追い越すことができますから、安心して経営を続けていってください!