トラックドライバーになるためには自動車の運転免許が必要ですよね?でも運ぶ荷物や働く運送会社によっては運転免許以外にも資格が必要になってきます。そこで今回は運転免許を含め、トラックドライバーになるために必要な資格をご紹介します。一度取得してしまえば一生有効ですので面倒くさがらずに取得しておくことをおすすめします。

<目次>


普通自動車運転免許

トラックを運転するためには絶対に必要な資格です。最新の免許制度では満18歳以上の方が指定教習所等で教習・試験を受けることで取得することができます。現在の普通自動車免許では車両総重量が5トン未満の車両を運転することができます。法改正前に取得された方は車両総重量8トン未満までのトラックに乗務することができます。
車両総重量5トン未満のトラックは小型クラスで最大積載量が2トン未満である場合が多く、運べる量に限界があるものの高校卒業したばかりの方でもトラックドライバーになれる資格です。
中型・大型自動車免許には年齢制限や免許保有年数の制限がありますのでステップアップ前に少しでも早く習得することをおすすめします。
またここ最近ではオートマチック限定免許に対応したAMTシフトのトラックも販売台数の半数近くを占めていますが、やはり主流はMTのためオートマチック限定免許での資格取得はおすすめできません。少し面倒だと感じてしまうかもしれませんが、今後のためにMTで普通免許の取得をしておきましょう。


中型自動車運転免許

中型自動車運転免許は通称「4トン車」を乗るためには必要不可欠な資格です。この資格を取得すると車両総重量が11トン未満のトラックに乗ることができます。
日本独自のガラパゴス規格である4トン車は運送会社だけではなく製造業や建設業でもかゆい所に手が届く大きさであるため、非常に重宝されています。そのためトラックドライバーの需要も非常に大きく、持っていると運送会社に非常に喜ばれます。
中型自動車免許を取得するにあたり、必要な受験資格は「20歳以上で、普通免許もしくは大型特殊免許を持っている期間が通算2年以上であること」です。運送会社の多くは4トン車から賃金が高くなる傾向がありますので、取得することをおすすめします。
取得する際にはオートマチック限定の普通自動車免許は限定解除を求められますのであらかじめ対応をしておきましょう。
また、4トン車から本格的なトラックドライバーだ!という方も多く、確かにパワーや積載量は小型の比ではありません。軽乗用車と普通乗用車ほどに違ってきます。トラックドライバーを目指すなら、小型ではなく4トンから目指すのも良いかもしれませんね。


大型自動車運転免許

大型自動車運転免許は中型自動車で運転できなかった積載量や車両総重量の縛りがなくなります。そのため、この資格を持っている人を、運送会社はのどから手が出るほど欲しがります。
取得するための受験資格は「21歳以上で普通もしくは大型特殊免許を持っている期間が3年以上であること」となっており、普通免許取得から多少時間がかかってしまいます。その分賃金は小型トラックのドライバーをする場合の倍近く稼ぐことも可能で、トラックドライバーを目指すは絶対に取得しておきたい資格です。
トラックドライバーの中では最高峰の資格ですので、教習や試験は難易度が上がりますがその後のドライバー人生では非常に幅広い仕事をすることができるため、最もつぶしがきく資格ともいえます。


けん引免許

けん引免許は「普通・大型・大型特殊免許を所持している18歳以上の方」に受験資格があります。
世間一般にはキャンピングトレーラーや小型ボートをけん引することで有名かもしれませんが、トラックドライバーとしては超大量輸送という部分で非常に重要かつ有名な資格です。
けん引免許自体を取得することは比較的簡単ですが、運送会社で使用するトレーラーは大きさが非常に大きく連結部分からトレーラーの最後端まで最大12メートルの長さがあるため活用するには技術力が必要になります。そのためトラックドライバーがけん引免許を取得する際の最も多いパターンは、大型トラックで技術を磨いた後の取得が多いようです。
トレーラーに乗務するようになると賃金面では大型トラックを超えることが可能です。最も稼げる資格の一つといっても過言ではないので技術に余裕があれば取得をおすすめします。


玉掛作業者

玉掛作業者、通称「玉かけ」はトラックドライバーとは切り離せない資格となっています。
受験資格は18歳以上であることなので基本的にはトラックドライバーであればだれでも取得することが可能です。また取得が容易である上に他業種でも活用できる場面があるため、おすすめです。
トラックドライバーとして仕事をすると荷積みと荷下ろしがあります。建設業界や鉄鋼業界の企業が荷主である場合、荷積みと荷下ろしはクレーンで行われることが非常に多く、玉かけの資格は必須になってきます。
オリンピック関係の建設が進んでいる今、建設・鉄鋼関係の運送会社でも需要は高まってきており、高額の報酬を狙えるかもしれませんよ。
またトラックドライバーを辞めた後にも建設業をはじめとして様々な業界で使用することができます。

フォークリフト運転技能者

こちらも玉かけ同様にトラックドライバーに必要な補助資格です。どの大きさ、どんなボデー、どんな仕事でも必ずと言っていいほど使用頻度が高いです。
昨今の運送業界では手積み手下ろしは少なくなっており、パレットを使用してフォークリフトで積み下ろしをすることが多くなっています。トラックドライバー自身で荷積みに下ろしをさせられる場合が非常に多いので取得しておいて間違いないでしょう。
受験資格は18歳以上であることだけで、試験自体もあまり難しくないのでおすすめです。トラックドライバーを辞めたとしても、倉庫業など資格を生かせる場面が非常に多く様々な場面で活躍できるでしょう。


危険物取扱者

危険物取扱者は丙種・乙種・甲種の3種類があり、丙〜甲になるに従い難易度が高くなっていきます。
トラックドライバーとして危険物資格が必要になる業種は、主に燃料輸送の仕事をしている運送会社です。燃料輸送をしている運送会社の多くは大手燃料メーカーの子会社になっていることが多いため、とくに厳密に資格取得をするように指導されます。
そのためあらかじめ資格を取得していると採用されやすく、仕事もしやすいでしょう。
給料に直接反映されることは少ないですが、様々な仕事に活用することが可能な資格ですので、取得しておいて損はありません。

運行管理者

運行管理者資格はトラックドライバーとして直接的には関係ありませんが、トラックドライバーからステップアップしていくのに必要な資格です。受験資格には運行管理経験が1年以上など、一定期間運送業に従事している必要はありますが比較的習得しやすいです。
運行管理者になるとトラックドライバーとして前線に出て仕事をする場合もありますが、内勤として事務所での仕事を主にするようになります。肉体労働的な側面の強いトラックドライバーの仕事は年齢を重ねると身体への負担がつらくなってしまうこともあるため、取得しておくと内勤になれる可能性が高くなるため、長く運送業界に携わることができるでしょう。


まとめ

トラックドライバーになるために有効な資格をいくつかご紹介しましたがいかがでしたか?あまり聞き慣れない資格も多かったのではないでしょうか。
運送会社ではこれらの資格を入社後に会社から取得を援助します、と宣言しているところもありますが余裕があれば前もって取得しておくといいでしょう。なぜなら運送会社としても即戦力を求めているからです。
資格を持った上でトラックドライバーを目指すと、より効果的に自分の条件に合う運送会社と出会えるかもしれませんよ。ぜひ取得してみてください。


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