タクシー運転手の仕事は大変だ、という声を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
しかし、どのような所が大変なんだと思う?…と聞かれると、酔っ払いが乗ってくるとか、嫌な客がいるとか…暴力事件に巻き込まれるとか…など、何となく大変な仕事なんだろうなというイメージはあるものの、具体的にどんなことが大変なのかについては分からないという人もいるかもしれません。
そこで、こちらでは「タクシー運転手のつらいこと、大変なこと」には、具体的にどのようなことがあるのか調べてまとめました。
<目次>
タクシードライバー(運転手)は勤務時間が大変!?
タクシー運転手の仕事は一般のサラリーマンとは違い、勤務体系が不規則です。
一般のサラリーマンでは朝8時に出社して午後5時に退社するイメージが多いですが、タクシーの運転手の勤務時間体系は大きく3つに分かれ、日勤・夜勤そして隔日です。
タクシー会社で多少違いはありますが、日勤は7時頃に会社の車庫を出庫して5時に帰庫する勤務体系。
夜勤は、夕方5時に出庫して深夜3時に帰庫する勤務体系。
日勤と夜勤については、1日の拘束時間は9時間から10時間までで、その中で休憩時間は1時間以上です。
隔日(かくじつ・かくにち)は、朝7時に出庫して深夜3時までに帰庫する勤務体系で、拘束時間は20時間になり、その中で休憩時間3時間以上です。
このように、長い拘束時間ですが、次の出勤日は隔日勤務が終わった日の次の日の朝。つまり、隔日勤務とは「1日おき勤務」という意味です。
このように、勤務時間が不規則なうえに拘束時間も長く、タクシー運転手は初めに勤務時間に慣れないといけません。
慣れてくると自分の時間が使いやすくなるので良い!というタクシードライバーも多いですが、慣れるまでは少し大変だと思う方もいるでしょう。
タクシードライバー(運転手)は地理に詳しくなければならない
タクシードライバーが道に迷っていたのでは話になりません。
ですから、タクシー運転手は地理に詳しいことが必要で、方向音痴であってはならないというのが基本です。
とはいっても、最初から地理に詳しいタクシー運転手はいませんし、どのような仕事でも新人時代という経験をしなければなりません。
経験を積んで道を覚えていく必要がありますが、都会になればなるほど目的地までのルートは多数存在します。
新人の内は、客に怒られたりしながら、或いは客に道を聞きながら成長していくことも必要です。
客が目的地までのルートを知っていればいいのですが、中には初めての土地でタクシー運転手を頼りにしてくる客もいます。
そのような場合は、ルートがわからないので苦労することもあるでしょう。
ただ、タクシー会社でも研修がありますし、先輩ドライバーが教えてくれる部分もあります。カーナビが装備されているタクシー会社も多いので、 前向きに積極的に学ぶことで、地理には詳しくなれますので安心してくださいね。
タクシー運転手の給与は歩合制
タクシー運転手の給与体系は「固定給+歩合制」と「完全歩合制」と2つに分かれます。
現在多いのが「固定給+歩合制」で、固定給の金額は会社によって様々ですが勤務年数と会社の業績を加味し、各種手当等が含まれているパターンが多いです。
歩合制の金額は、営業成績で金額が決まり客がいなければ0円。
完全歩合制は、タクシー運転手の売り上げの中から会社が各種経費を差し引き、残った金額がタクシー運転手の給与になる仕組みです。
なので、当然、客がいなければ0円です。
タクシーの集客方法には流し・待ち・迎車とありますが、タクシー待機場所にも順番があり、すぐに自分の車に客が乗車してくれる訳ではありません。
迎車も会社で振り分けられるでしょうし、自分の客を獲得できるまでには時間もかかります。
流しでも、市場での客の流れ方、ルートの見つけ方など客を獲得する方法を身に着けるまでには時間もかかるでしょうし、ライバルも多く存在します。
固定給だけでは満足する生活は得られないので、毎日の客の人数がストレスになるというタクシードライバーも少なくありません。
しかし、稼げるドライバーは努力を積み重ね、情報収集をしたり研究したりして稼げるようになっています。
がんばり次第で、年収アップが望めます。
タクシー運転手の仕事は客とのトラブルも多い!?
タクシー運転手は客商売なので客とのトラブルはつきものです。
ここで、具体的にどんなトラブルがあるのか、タクシー運転手のトラブル事例を簡単に紹介します。
乗り逃げ
単純に乗り逃げする人もいますが、最近の多い手口はタクシー内に所持品を置いていくパターンです。
置き逃げと呼ばれますが、置いていく品物も様々で財布や買い物袋、携帯電話などを置いていきますが、それぞれの品物は偽物で、携帯電話は模造品、買い物袋の中身はゴミなどのいらないもの、財布の中身は空などです。
難癖・酔っ払い
客の言うとおりに目的地に進み始めると、その途中で難癖をつけたり、目的地に着いたのに難癖をつけられるパターンです。
難癖は「目的地までの道順が違う、違った」「遠回りをした」など様々ですが、それを理由に運賃を値切ってきたり、運賃を払わないなど文句を言う客もいます。
他にも難癖を通り過ぎ、自分の愚痴や世間への不満をぶちまけてくるなど、論点が変わってくる場合もあります。
さらに、酔っ払っていて乗車したが行先間違いや行先がわからなくなったり、車の中で寝てしまい起きないなどもあります。
車内で客が嘔吐した場合は、客の介抱も大変ですが、客を下ろした後は会社に戻って車の掃除をしなければ新しいお客を乗せることはできません。
こういった客を乗せてしまうと、様々な無駄を引き起こすことになります。
このように、タクシー運転手のつらいこと、大変なことはさまざまで、ドライバーの精神的負担は大きいものがあります。
ただ、泥酔者の様な場合、『道路運送法を第十三条』において正当な理由があると判断され、乗車拒否が許されます。
事件に巻き込まれる可能性
最近ニュースで見かけるのが、タクシー運転手が事件に巻き込まれることです。
タクシー運転手が、売上金を目的に、襲われる事件は度々、ニュースで聞きます。
常に現金を持っているので、危険性は否定できませんが、最近ではドライブレコーダーの進化、お客とタクシー運転手の間にある防犯パネルも改良が進み、
ドライバーの安全も考えられています。
まとめ
タクシー運転手のつらいこと、大変なことにはどのようなことがあるのかまとめてみました。
車の運転が好き!というだけでは成り立たない職業だということが分かります。
また、拘束時間の割には収入が低いという声もあります。
ただ、歩合制というスタイルは頑張って結果を残せば収入は上がりますし、拘束時間が長いと言っても、拘束時間のすべてを労働にささげるわけではありません。
タクシー運転手のつらいこと、大変なことを十分に理解し、納得したうえで仕事に就くのであれば、視点と考え方を変えることで良い仕事にしていくことも可能です。お客様と直に接して沢山のありがとうを貰えたりと、やりがいも多い仕事です。
実際に、たくさん稼いでいるタクシー運転手もたくさんいます。努力は必要ですが、頑張っただけ収入UPが望めるので、ぜひ頑張ってみてくださいね。