第8回 劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel] 第一章


第8回 劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel] 第一章

 ドライバー求人サイト、ドラEVERをご覧の皆様こんにちは。或いは、こんばんは。
 窓辺のマーガレット、キョウキ・カンバーバッチです。

 ドライバーの皆様は普段、暇潰しってどうされていますか?

 おそらくこの平成29年という現代、大多数の方がスマホ等のモバイル端末をいじる事が多いんじゃないかと予想するのですが、いかがでしょうか。

 スマホ、本当に便利ですよね。例えば僕は極度の方向音痴で、建物から外に出るとどちらに歩いて良いか分からなくなるほどなのですが、スマホのマップを使うようになってから道に迷う、と言う事から解放されました。

 さすがにドライバーの皆様はナビを使って移動、という事が多いと思いますが、携帯電話でのナビも今では遜色なく使えるようになっていて本当に凄いですよね。

 ちょっとした空き時間ができても、スマホがあれば退屈とは無縁です。

 Yahoo!でニュースを読んでみたり、LINEで誰かに連絡してみたり、Twitterを読むだけでも面白くて時間なんてあっという間に過ぎてしまいます。

 さて僕はと言えば、もっぱらスマホゲームで暇潰しをしています。

 『パズドラ』に『モンスト』、『白猫プロジェクト』に『黒猫のウィズ』、『ツムツム』何かも、とりあえず、という感じで話題になったアプリを一通り、一度はダウンロードしてプレイしてきました。その中で現在まで続けているゲームは一握りですが、据え置きゲームのプレイ時間が減る程には遊んでいます。

 と言うよりも、ここ最近は忙しくて、じっくり腰を据えてゲームを楽しむ、みたいな事が出来なくて空いた時間にサクッと遊べるそんなスマホゲームに心を奪われているだけなのかもしれませんけども。

 ただそれは勿論、裏返せばスマホゲームが今の自分の生活スタイルに合ってる、という事でもありますので、本当に良く遊んでいます。

 今プレイしている主なスマホアプリで、ログインだけでなくしっかり遊んでいるのは伝説ポケモンの配信も始まった『ポケモンGO』、キャラ崩壊すらも楽しい『ファイアーエムブレム ヒーローズ』、先日配信の始まった『どうぶつの森 ポケットキャンプ』、そして『Fate Grand Order(以下、FGO)』の4つです。

 今回ご紹介する映画ですが、この『FGO』というアプリが深く関わっています。

 時代がですね、やっぱり変わってますよ。本当に驚きです。ご説明いたしますね。
 この『FGO』というゲームなのですが、どういったものかと申しますと、原作はパソコンのアダルトゲームで、その内容の面白さから話題になり、アニメ化等の展開で一般層にも浸透し、その流れで『FGO』も誕生したのですが、それもまたヒット中と言う、コアなファンもライトなファンも増やし続けているというコンテンツでございます。

 書く言う私も、実は原作がアダルトゲームと言う事を知らず(アニメが原作、と思っていました)、会社の同僚に勧められてプレイを始めたのですが、まぁこれが面白いのです。キャラクタの魅力もさる事ながら、ストーリーも面白く「これは受けるな~」という気持ちで日々プレイしています。要するに、ハマっております。

 でですね、今回ご紹介する『Fate/stay night [Heaven’s Feel] 』という映画は、『FGO』の原作である『Fate』のストーリーを別の視点から描いた作品の映画化、という事で『FGO』とは無関係と言えば無関係なのです。

 だけど今、こういう手口があるんだなぁ、って驚いちゃうのですが、皆様『ポケモン』の映画を観に行くとポケモンがもらえる、というのはご存じでしょうか?

 映画館にニンテンドー3DSを持って行って劇場内で通信すると、伝説のポケモンがもらえる、というキャンペーンが存在するのですが、何とスマホゲームの『FGO』でも今回、劇場へ行くとゲームで使えるアイテムがもらえる、という「今こんなことできるんだ?」と純粋に驚いてしまう事象が行われていたのです。

 そのアイテムがもらえるのは公開1週から4週目までで、しかも週ごとに配布されるアイテムが異なるという内容。つまり映画をヒットさせる為に、何回も来てもらうという魂胆なんですね。ちなみに来場者プレゼントは10週まで存在し、5週目以降はポスターや劇場で使用されたフィルムなどのグッズが週替わりで配られるという、人によっては最低10回は観に行ってしまうような、何ともうまい手口。いやー、凄いですね。そういう事になってるんだ、ってちょっと驚いてしまいました。グッズを週替わりで配る事は、アニメ映画だとそんなに珍しい事ではない様ですが、ゲームのアイテムを配る、というのはそのゲーム自体に人気があって初めて成立する事ですので、そこはやっぱり凄いのかなと思ってしまいます。

 ただですね、ちょっとその配布アイテムの件には一エピソードありまして……。僕は最近忙しく、結局観に行けたのが第4週目だったのですが、なんとそのアイテム、映画館の中じゃなくてもダウンロードできたのです……!

 こ、これなら仕事の帰りに映画は観なくても立ち寄って、毎週アイテム全部落とせたのにぃ! きーーー! ってなってしまいました(笑

 その後無理やり、「私はそんな不正はしない」等と自己正当化する事で心の安定をはかりましたが、よくよく考えたら別に不正でも何でもないですよね。禁止もされてないですし。ただただ、失敗したなぁ、っていう感じです。

 肝心の映画の内容をご紹介しますね。

 とにかくコアな感じでした。

 『Fate/stay night』にはアニメ作品が存在するのですが、総てを理解するには最低限そちらを見ておく必要があったかな、と思いました。映画を観るには幾つかスキルがありますが、難解な映画を観る場合は無理に理解しようとせず、理解できなかったところはひとまず飛ばして、無視する、或いは頭の中で補って次のシーンに移っていき、全体的なストーリーの流れや、キャラクタの心情がどう描かれている等を感じ取ることが楽しむコツになります。

 そういう映画の見方が分かっていると、「何かそういう事らしい」という把握で、主人公の少年が英霊(サーヴァント)と呼ばれる強大な力を持った戦士を呼び出す力を持ったマスターとなり、同じ力を持ったマスターたちと争い、時には共闘もしながら、願いをかなえる聖杯をかけて最後の一人になるまで殺し合う、という事は理解できました。

 しかしそれは、勿体ない事だったのかもしれません。

 視聴後、ネット等で他のストーリーを確認したところ「そういう事だったのか」という発見が多数あったのも事実。

 これは映画の見方、だけではどうする事も出来ない、埋める事の出来ない理解の仕方です。

 世の中には予習が必要な映画があります。『スター・ウォーズ』を『帝国の逆襲』から観たとしたら、それはやっぱり面白いだろうけど勿体ないでしょ? と思うのと似ています。

 今回はそれが勉強になりましたね。

 私はお勧めしませんが、それでも、ファンじゃなくても充分楽しめる映画ではあると思います。何とも言えない雰囲気が全体を包んでいるんです。ホラー映画を観ているような錯覚を途中で覚えたのですが、何か裏にとてつもなく気持ちの悪い、底意地の悪い、腹黒い、怖いものが潜んでいるようなそんな気がしました。あの独特の雰囲気は好きな人にはたまらないものがあるでしょうね。

 それから、戦闘シーンはかなりの迫力でした。人間ではない存在の英霊がその力を駆使して戦うのですが、ランサーとアサシンによる高速道でのバトルシーンは力が入っていました。

 私の勉強が足りず理解できないシーンは多かったのですが、素朴な疑問も湧いてきました。何故世界の命運をかけるような争いなのにマスターが全員ご近所さんなのか、とか、何か登場人物全員目が死んでるような気がするのは気のせいなのか等、そういった細かい愚問があったのも事実。

 ただ映画の新しい形として、スマホアプリのアイテムが入場者特典としてつく、っていうのは一つのプロモーションとして今後も当たり前になるのかな、という事で、その最初に立ち合えたのは嬉しい事でありました。

 映画自体もそうやって日々進化してものなんですね。

 そんな訳で、
 こちらからは以上です。

 ……って締めようと思ったのですが、ちょっといつもより短い気がするので、他の話題も落ち穂拾い的に少しご紹介いたします。

 最近タランティーノの『ヘイトフルエイト』という映画を観ました。以前少し触れましたが、私はタランティーノの大ファン。今回も素晴らしかった。円熟味を帯びてきましたね。やはり『キル・ビル』以降、タランティーノの映画は確実に安定期に入っています。

 『イングロリアス・バスターズ』、『ジャンゴ 繋がれざる者』、そして『ヘイトフル・エイト』。歴史の敗者たちに映画の中で復讐を遂げるこれらの映画は、もはやタランティーノの新しい魅力と言っても過言ではないでしょう。

 ファンなので褒める言葉しか出てきませんが、映画と言う短い時間に登場するキャラクタたちの造形、細かいところで言えば扉に鍵がない店である等の作り込み、そしてとにかく映画を大量に観たものだけが到達できるのでは? と思える構図の数々。現在54歳だそうで、この冴えは今後もっと研ぎ澄まされていきそうですね。

 割と衝撃的な内容で、観る者の心に確実に傷をつける映画だとは思いますが、凄いので是非興味のある方は見て欲しいですね。

 それから、Netflixで『パニッシャー』が始まりました。『デアデビル』のシーズン2で敵役として登場したパニッシャーでしたが、今回はピンで主役、彼の過去との戦いが描かれます。タフな男が主人公の作品が好きなので(僕が弱々しいですから憧れなんでしょうね)、非常に面白いです。おススメ!

 同じくNetflixでは『スター・トレック』の新作『ディスカバリー』も第1シーズンの前半だけですが配信されています。これもまた良い感じ。全体的にアップデートされていて、連続物でありながらしっかり1話1話が『スター・トレック』になっているのはさすが! 後半も始まるかと思いますので、未見の方は是非チェックしてみてください。

 さて次回は2017年に観た映画やドラマを振り返る年末企画をやりますので、お楽しみに。

 そんな訳で、
 今度こそ、こちらからは以上です。