働く中で、好きな髪形をしたい、ヒゲを生やしたい、ピアスを開けたいという方も多いのではないでしょうか。しかし、社会での一般通念上、このようなファッションが許されるのは学生までで、いざ働くとなったらヒゲ、ピアスはNGで髪の色は黒というのが通常です。
しかし、トラックドライバーの方を見ていると、茶髪・ピアス・ヒゲといった一般的な社会人のファッションにそぐわないという方もいらっしゃいます。中には金髪・タトゥーといったファッションをする強者すらいらっしゃいます。ドライバー業界ではこのようなファッションでも許されるのでしょうか。
ここではドライバー業界のファッション事情についてご紹介をしたいと思います。
<目次>
タクシードライバー業界・バス乗務員は原則茶髪・ピアス・ヒゲはNG
ドライバー業界といえど、旅客用の自動車を運転するバス乗務員やタクシードライバーについてはあまり好まれる傾向ではありません。事実、それらの採用人事は、あまり茶髪・ピアス・ヒゲというのを好ましいと思っていません。なぜなら、彼らは、自動車を運転するという行為がメインではありますが、基本的には接客業です。
タクシードライバーはお客さんから高いお金をもらって運転するお仕事ですし、バスの乗務員というのは多くのお客さんに見られた中でお仕事を進めます。そのため、茶髪・ピアス・ヒゲという格好はお客さん、特に年配の方からは好ましいと思われないため、会社側から禁止されるケースが多いです。
ただ、特にタクシードライバーの場合は、ドライバー確保の観点から面接で茶髪・ヒゲの方であったとしてもしすぐNGとするわけではなく、黒に髪の毛の色を戻し、ヒゲを剃ることに同意してくれるなら採用しますという形で雇用契約を結ぶ会社も多いです。
いずれにしろ、あまり茶髪・ピアス・ヒゲというのはタクシードライバー、バス乗務員といった対個人向けのビジネスには向いていないと言っても良いでしょう。
トラックドライバーの茶髪・ピアス・ヒゲというのは?
これは会社によりますが、比較的その制限は緩く、許容されているケースが増えてきています。事実、ヒゲ、茶髪OKという求人の謳い文句を使った求人は数多くあります。
それに加えて、「株式会社東谷山家事件」というトラック運転手が、茶髪を黒く染める旨会社から命令を受けたものの、それに従わなかったため、解雇されたことに対し、解雇された労働者側から裁判を起こしたという事例があります。
そして、本裁判では企業が労働者の髪の色・型、容姿、服装などについて規制する際には、企業の円滑な運営上必要かつ合理的な限度にとどまるよう特段の配慮をすることが前提であるということで、この運転手解雇を無効とするといった判例が出ています。
だからと言って、企業側の合意なしに、茶髪、ヒゲ、ピアスで仕事をするというのは会社側の信頼を顧客からなくしかねないため良いとは言えません。しかし、このトラックドライバー業界においては程度にもよりますが、そういったファッションでの就労を比較的ほかの業界と比較して許されている業界であるということが言えます。
とはいえ、茶髪、ヒゲ、ピアスといったファッションは徐々に世の中で認知されてきており、こういった姿で働くことに対し確実に制限が緩和されてきています。実際、そういった格好で働いているトラックドライバーは普段の生活の中で確実に増えており、かつ世の中で認知されてきています。
今後はさらに茶髪、ヒゲ、ピアスといったファッションは許容されていくことが予想されます。
まとめ
一般的な「仕事」という観点で考えると、茶髪、ヒゲ、ピアスで働くということは、まだまだ年配の方から考えれば許容されているとはいい難い状況です。そのため、タクシードライバーやバス乗車員においては、採用において厳しいといえますし、仮に採用されたとしても茶髪、ヒゲ、ピアスを止めるよう促されます。
それに対して、トラックドライバーに関しては、茶髪、ヒゲ、ピアスという一般ではあまり許容されないようなファッションをすべて受け入れてくれるということは保証できないものの、少なくとも他の業界よりも許容されることは間違いないといえます。加えて、茶髪・ヒゲというのは許容されるべき事項であるという裁判例もあります。
茶髪、ヒゲ、ピアスという格好で働きたい、ファッションに自由がある働き方をしたいという方については、職場の方とそういった格好で働いて問題ないのか確認が前提とはなりますが、トラックドライバー業界で働くことで実現可能性が非常に高いといえます。
大変な仕事ですが、給料もそれなりの金額がもらえる会社も多く福利厚生もしっかりしています。本編をご覧いただき、興味をお持ちになった方はぜひトラックドライバー業界への門を叩いてみてはいかがでしょうか。