脱サラしてタクシードライバーになった方はそれほど珍しくはありません。
そして、タクシー会社の求人広告には「新人歓迎」「未経験者歓迎」という文字が並んでいます。でも、タクシードライバーは、脱サラしてなれるものなのでしょうか。
この記事では、脱サラしてタクシードライバーになりたい人に向けて、そのために準備すべきことなどについてまとめました。
<目次>
そもそも脱サラして簡単に
タクシードライバーになれるの?
タクシードライバーの求人広告を見ると「初心者歓迎」「未経験者歓迎」という広告を見かけます。
でも、「面接に行けば簡単に採用してもらえるだろう」と思っていると痛い目に合うかもしれません。
タクシードライバーの面接には必ずどの会社でもこう!というわけではありませんが、概ね以下のような流れが待っています。
面接
求人広告で甘い言葉が並んでいるかもしれませんが、タクシー会社も誰でも良いという訳ではありません。
一般的な会社と同じように、過去の職歴はもちろんのこと、退職理由や志望動機を聞かれます。
志望動機がただ稼げるだけと思われたら甘いとの印象を受けるでしょう。
タクシードライバーはやる気次第で年収を上げることができますが、年収が高いタクシードライバーは多くを学び経験し人一倍努力を重ねています。
また、退職理由も大きく影響します。
トラブルを起こして退職した場合は、他の会社と同じようにあまり歓迎はされません。
タクシードライバーは接客業であるため、他人とのトラブルを起こす者はあまり雇いたくはありません。
健康診断
タクシードライバーは、体力も求められる仕事ですから、健康診断も重視されます。
現在、タクシードライバーの勤務形態で多く取り入れられている隔日勤務は休憩時間が3時間、休みが多いとはいえ最大21時間勤務です。
体力が必要であり、他にも乗務中に急性な心疾患や脳卒中になれば、乗客の命の危険がともないます。
運転テスト
タクシー会社によりますが運転テストもあります。
免許を取って年数を重ねるほど、自分の勝手運転が身に付き、運転している人の勝手な理解で安全運転をしている場合があります。
それは、安全運転とは言えない場合があり、それを矯正することは非常に難しいです。
脱サラした人の中には、これまで勤めていた会社での地位やプライドがあることで、新しい社会でもこれまでの地位が通用すると勘違いし、新しく入った社会を下に見る人もいます。
タクシードライバーに転職し、運転手になるのであれば、特にこれまでの地位を捨て、新しく一からスタートすることを肝に命じましょう。
二種免許の取得方法
タクシードライバーに必要な二種免許の取得方法ですが、タクシー会社によっては二種免許取得を金銭的にも完全サポートしてくれる場合もあります。
サポート状況はタクシー会社で大きく変わり、新卒だけサポートする場合もありますので、脱サラする前に確認が必要です。
仮に二種免許の取得を脱サラでも完全サポートしてくれるとしても、簡単ではありません。
会社は中途採用者に投資をする訳ですから、とにかく結果を求めます。
朝から晩まで休憩を惜しんで勉強を続け、出来るだけ最短で二種免許の合格を求めます。
脱サラの年齢にもよりますが、年齢とともに適合力や記憶力も低下してきますから、ある程度の年齢を経て、勉強や努力を罵られるのは精神的にかなりこたえます。
その覚悟を胸に刻むことが必要でしょう。
さらに難しい地理試験
国土交通省が定めている地理試験は、特定指定地域とあります。なので、指定地域でない場合、地理試験はありません。
しかし、特定指定地域に定められている地域は、人口が多い都市部になり、タクシードライバーが稼ぎやすい可能性があるのが都市部になります。
つまり、都市部を中心とした稼げるタクシードライバーを目指すには地理試験は必要ですが、この試験が難しいです。
問題内容は道路の名前、地名、有名な建造物の名前、公園、各名所(公園なども)、旧跡、駅の場所などを問題とするペーパーテストで、記憶力をとても必要とする試験です。
先ほど記しましたが、年齢とともに下がる記憶力、さらに試験勉強など何年も経験していない環境の中で、とにかく結果を求められます。
あなたは、この環境に耐えることができますか。
まとめ
脱サラして、タクシードライバーを目指すための準備は忍耐力がかなり必要かもしれません。
これまでの社会的地位をすべて捨て、1から初心者として生きていく覚悟と、とにかく勉強をする日々です。
二種免許や地理試験に合格できなければ会社からの無言のプレッシャーを感じることでしょう。
さらに、晴れてタクシードライバーになることができても、年下の方が成績が良く肩身の狭い思いをするかもしれません。
脱サラしてタクシードライバーを目指すにはそれ相応の覚悟が必要だと言えます。
でも!脱サラして運転手として成功しているタクシードライバーもたくさんいます。運転が好き、新しいことを学ぶことが好き、コミュニケーションをとることが好き…など、運転手としての素質のある人なら、きっと頑張れますよ。