トラックドライバーって辛い仕事なのかな?と思って、憧れはあるのになかなか踏み出せない方も多いのではないでしょうか。現代の運送業は実はやりがいがあって、皆さんが思うほど辛い仕事ではないですよ。そこでトラックの大きさ・ボデー別の仕事内容を大公開します。

<目次>


運送業界の全体像について

トラックドライバーは昔と比べて現在は非常に働きやすい環境が整っています。現在ドライバー不足が深刻な問題となっており、国土交通省の発表した下記のグラフからもわかる通り、どの運送業者も仕事は多くあるにもかかわらず、その仕事をさばける人員がいないため困っている状態です。

配送業者がトラックドライバーの獲得に激戦状態となっており、激戦に勝ち抜くために労働条件も非常に良くなってきました。休日日数や給料は一般的な会社員並みの水準が用意されることも珍しくありませんし、休憩も確実に取るように指示されます。
あまり表には出てきませんが、ここ数年の運送業界はクリーンな環境が整っていて非常に働きやすいですよ。また、運送業界は近年の物流量の増加から業績が右肩上がり!未経験者から転職するなら今です!

小型トラック

運送業者が使用している小型トラックは通称“2トン車”と呼ばれ、地場配送を中心に行うことが多いです。また小回りが利く事から、山奥や田舎の細道でも活躍しています。
2トン車が主に行う仕事はバン・ウイングボデーでの配送で、多くは地元住民や地元中小企業への配送になりますので一般の方と触れ合うことができます。一般の方は働いている姿をしっかりと見ていますので、非常に素直な評価をしてくれます。「ご苦労さま」「いつもありがとう」そんな言葉をかけてもらえるのでやりがいは抜群でしょう。
待遇面では月給18万円~22万円程度、年間休日数は100日以上が一般的ですが、運送業者によっては月給25万円以上を稼げる場合もありますので要チェックです。
自分の慣れ親しんだ街で働きたい、話すことが好きで地域の方と触れ合いたいという方や、未経験者・女性ドライバーに小型のトラックドライバーがおすすめです。



中型トラック

中型トラックは通称“4トン車”と呼ばれています。4トン車は2トン車と比べてボデーサイズが非常に大きくなっており、輸送能力が高いため短~中距離配送が主となっています。稀に長距離便があり、常に変化があるのが特徴です。
待遇面では月給20万円~30万円程度、年間休日は小型と同じく100日以上が一般的です。
長距離便を主に行う場合は月給35万円を狙うことも可能
です。
運送業者が使用する4トン車のボデーは主に「バン・ウイング」「平ボデー」「タンクローリー」があります。それぞれのボデーによる仕事内容は下記にまとめます。

バン・ウイング車での仕事
主に様々な種類の荷物が混在している雑貨便や、製造業の製品を運ぶ部品便があります。
雑貨便の場合は手積み手下ろしがある場合が多く、少し体力が必要な場合があります。しかし多様な商品を様々なお客様へ配送するため、単調な仕事になりにくいといえます。逆に部品便の場合は、パレット積みが多くフォークリフトでの作業が多いため肉体的な負担は低いです。しかし製造業と専属便契約をしている場合が多く、毎日決まった工場との往復をするため非常に単調な仕事といえます。
変化を求める方は雑貨、フォークリフトで体力を温存したい方は部品便がおすすめです。
平ボデーでの仕事
平ボデーは非常にタフな作りとなっているため鉄鋼業の専属便となる場合が多いです。
鉄鋼業の専属便では、製造工場間での配送がメインとなってきます。工場間配送がメインということで単調な仕事のように感じますが、鉄骨の積み方にはコツがありパズルを組み立てるような楽しさがあります。
また都市開発や大規模施設の建設などによって特需が生まれることも多く、給料が高くなることやボーナスが多く出ることがしばしばあります。そのため他のボデーの車より比較的稼げる傾向にあるようです。
タンクローリーの仕事
タンクローリーでの仕事は燃料の輸送・牛乳の配送・化学薬品の配送等様々ですが、共通して液体を運ぶことに特化した仕事です。また中型のタンクローリーは地場での近距離配送がメインとなります。
燃料配送の場合は主に建設現場の重機やビニールハウスの暖房設備に補充していきますが、牛乳等その他の液体については製造工場~加工工場の往復が多くなります。
燃料配送の場合冬場に多く稼働するのですが、その他液体の配送と比べて年間を通して見ると待遇面では違いはあまりありません。時期が集中するかしないかの違いといっていいでしょう。


大型トラック

トラックドライバーの花形はなんといっても大型トラックでしょう。体力的に少々辛い部分もあるかとは思いますが、その稼ぎやかっこよさは他では語れません。待遇は一般的な水準が定まっておらず運送業者や荷主によって差がありますが、未だに月給50万円を稼ぎ出す人もいるので夢が詰まっています。
運送業者の大型トラックには本当に多種多様なボデーがありますが、今回は代表的なものを4種類ご紹介します。

バン・ウイングでの仕事
小~大型車では最も数の多いトラックです。中型車でもご紹介した部品便、雑貨便はもちろんのこと、大型トラックでは冷凍車もメインに入ります。そして大型バン・ウイングの仕事は主に中~長距離便で、中には1 週間以上かけて走ることもあります。
大型トラックの部品便は中距離便(県内の端~端程度)が多く、大手部品メーカーの子会社化されている運送業者もあります。親会社が大手部品メーカーであるため安定してクリーンな環境で働く事ができます。しかし大型トラックの部品便では「前二軸」と呼ばれるシャシーを使うことが多く、小回りが利かないため初心者では運転が難しいとされています。
雑貨便も部品便同様、多くは中距離便で仕事内容は中型トラックの場合とほとんど変わりません。中型トラックに比べて給料がやや高くなることが魅力でしょう。
冷凍車は長距離便が多く全国各地を巡業するような形がメインになってきます。しかし比較的多く稼ぐことや、全国各地を巡って旅気分を味わうことができるため人気があります。
シャシーは総輪エアサス車・後輪エアサス車が主流ですので乗り心地も申し分なく、長距離を走るドライバーには優しい作りとなっています。
平ボデーでの仕事
平ボデーは中型トラックと同じく鉄鋼業者を荷主とすることが多いのですが、仕事の内容は少し異なります。
製造工場間の配送はもちろん行いますが、直接現場に配送することも多くあります。そのため現場が変わるたびに納品場所が変わるのであまり単調な仕事にはなりません。また中型トラックの際にも書きましたが、特需により多く稼ぐことが可能で、その稼ぎは冷凍車に引けを取りません。
また長距離便は比較的少ないため、家に帰る時間を多く取ることができます。家族と過ごす時間を多く取りたい方、多く稼ぎたい方にはおすすめです。
タンクローリーでの仕事
大型タンクローリーでの仕事は主に燃料輸送で、指定の少し離れた基地で輸送用の燃料を補給した後、ガソリンスタンド等に輸送をしながら帰社します。
基本的には中距離便が多く、場合によっては半日で仕事が終わることもあります。しかし冬場は繁忙期なので非常に忙しくなってきます。
待遇は月給25万円・年間休日100日程度と運送業界では普通の水準です。
キャリアカーでの仕事
大型トラックで特徴的なのがキャリアカーでしょう。キャリアカーは乗用車を何台もまとめて輸送することができ、日本の車社会には欠かせない存在です。
大型キャリアカーでの仕事は主に港から自動車を積み込み自動車ディーラーに納車することです。その他にも中古車オークション会場から輸送する場合もあります。
様々な自動車を間近に感じられるため、車好きにはもってこいの仕事といえます。
また部品便と同じく大手自動車メーカーの子会社化されている運送業者もありますので、給料や休日日数面での待遇は比較的良い場合が多いです。


トレーラー

トレーラーでの仕事は基本的に大型トラックでの仕事内容と違いはありません。しかし輸送能力が高いことや、高い運転技術が必要であるため、大型トラックのドライバーより月給で+3~5万円程度高く稼ぐことが可能です。
その他には大きく違いはありません。



まとめ

大きさ・ボデー別の仕事内容はお分かりいただけましたか?ご紹介したものはあくまで一例ですが、お客様の荷物を次のお客様へ届けるということは変わらず、どの仕事もやりがいがあって充実することは間違いないでしょう。あなたのトラックドライバーへの挑戦を応援します。


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