ドライバー職は慢性的な人材不足に悩まされている業種であり、とくに求人倍率が上昇して他の業種に人材を取られるため、人材難は顕著になっています。そのようなドライバー職ですが、効果的に広くその仕事内容を知ってもらうために行っている「求人数を増やす方法」とはなんでしょうか?


<目次>


CMによる広告を使って
事業内容を広く知ってもらう

これまで、ドライバー職というのはあまりCM広告を行ってきませんでした。それは不特定多数の顧客に商品を売るという業務形態ではないので、CMを行ったから売上が上昇するとは限らないためです。

しかし人材難が顕著になってきた頃からCM広告で求人募集をするようになり、特に佐川急便は「佐川男子」としてマスコミに取り上げられ、求人に成功した企業の一つと言えます。

イメージと業務内容を知ってもらうためにヤマト運輸は「魔女の宅急便」というアニメ映画を製作し、イメージを向上させたのも成功例になっています。

他にも自社の車両に求人募集の広告を掲載したりしていますが、その中で最も効果をあげているのはラジオCMでしょう。

どうしてラジオCMの
求人広告が有効なのか

ラジオというのはメディアの中では利用頻度が低い部類にあり、プライベートの場所ではほとんど視聴しなくなっています。

しかし、自家用車を運転している時には高い割合でラジオを聞いていることが多く、そこでのドライバー職のCMは自身が車を運転していることも相まって効果的になっています。

車の運転をしていると視覚は運転操作に使われるため聴覚程度しか使えないので、その状況をうまく利用して運送や物流会社ではラジオCMを多く製作しているのです。


独自にイベントを企画する

ドライバー職の会社は自社だけや同業者が集まってイベントを企画し、旅客や物流事業について多くの人に理解してもらうためのイベントを開催することがあります。

ドライバー職というのは経験がなければ「何をするのかわからない業種」に位置していて、そのために気軽に参入できないという人も多くいます。その不安感を和らげる意味でも、自分たちの業種について知ってもらうことは重要な意味を持っています。

バス会社が行うイベントとは

バス会社は旅客者の獲得と運転手の確保の意味も含め、大々的なイベント企画をしています。よく行っているのは複数のバス会社が自社のバスを一つの会場に持ち込み、バスのお披露目会と簡単なゲームを行うイベントです。

電車はその車両の形状やデザインが好きでファンになる人が多く、よく電車の写真や動画を撮影したりしますが、実はバスもそんなファンがいる交通機関の一つなのです。

最近はローカルな路線バスを乗り継いで旅行するというのがテレビ番組の影響で人気があり、そこで車両そのものにも興味を持つ人が増えています。興味を持ってくれることで、本業にしたいと思う気持ちを高めるという効果を狙っています。

物流会社が行うイベントとは

物流会社の場合は車両を中心にするよりも、人と人との交流を中心に考えた企画が多くなっています。よく行われるのはスポーツのイベントであり、参加者は物流関係者ですが、参加する人の知り合いであれば特に規制はしていない場合がほとんどです。

これは、ただイベントをするだけでは無関係の人は集まりにくいのですが、物流に関係している人から誘いを受ければそれほど嫌悪感を持たなくなるため、気軽に参加してくれる人が多くなります。

このようなイベントをする理由は、人と触れ合うことで物流関係に従事している人との交流を増やし、入りにくい特別な業種というイメージを払拭するために開催されています。

物流関係のドライバーというと「何となくぶっきらぼうで怖い」というイメージを持っている人が多いため、このように人と人の交流を増やすことは、とても有効的と言えます。


タクシー会社が行う
新規のドライバーを獲得する手段とは

タクシードライバー業界というのは、とくに人材難に悩まされる業種です。タクシーの場合はドライバーがいてタクシーを動かしてくれなければ全く収益が出ないため、タクシー会社はドライバー獲得に躍起になっています。

しかし、タクシーというのは営業職に該当する業種のため、「営業など未経験な人には収入が少ないのでは?」という不安を抱えている方が多くいます。そんな不安を軽減する意味で実施しているのは、新規ドライバーの一定期間の給与保証です。

これはどんなに営業収益が悪くても一定の給与を支払うというものであり、多ければ当然に歩合が上乗せされますが、タクシードライバー未経験の人は、車両の時間帯による配置や接客方法を知らないので、まず収益が上がることはありません。

収益がないから給与が無いというのは当たり前の話ですがそれでは生活ができませんし、新規のタクシードライバーになる人は大半が中高年者で家族を抱えているケースがあるため、収入が激減してしまうのであれば興味があっても就業できないという事態になってしまうでしょう。

そのために一定期間ですが給与を保証することで、その期間で仕事のやり方などに慣れてもらい、保証期間が過ぎた頃には、一人前のタクシードライバーになってもらいたいという主旨で行われています。

まとめ

ドライバー職のプロモーション方法には、様々なやり方があります。

ドライバー職というのは車両を常に運転することで収入を得られるため、一般的なサラリーマンとは根本的に業務内容が異なっています。結果的に、新しく就業したいと考える人が少なくなり、人材難に悩まされる業種と言えるのです。

しかし、人材難が顕著ということは「雇用されやすい」という利点もあり、雇用してもらえると定年の年齢が一般企業よりも長くなります。さらに身体的な負担が軽いため、業務に支障を来たすことも少ないというメリットがあります。

そのため、ドライバー職のイメージが新規参入者の気持ちを阻害している、その印象を打破するためのプロモーション活動というのは、確実に新規ドライバーを開拓しているので、積極的に継続されています。


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