ドライバーというのは「休日が不規則で少ない」という印象を持っている人が多くいますが、これからドライバー業界に入りたいと考えている人にとっては気になるところです。実際のドライバーの休日日数はどうなっているのでしょうか?


<目次>


ドライバーの業種別の休日の取得状況は?

ドライバーといっても労働者であり、休日日数は確保されています。それが少ないように感じるのは特異な勤務形態によるからでしょう。この勤務形態は業種によって異なっていて、業種で仕事の内容から一般的な勤務シフトは取っていません。どのようになっているのでしょうか。

旅客ドライバーの場合

旅客者の輸送に携わっているドライバーというのは勤務時間が設定しやすく、時間的には休日日数は一般的な会社員と変わらなくなっています。

ただし勤務時間が日中だけの旅客ドライバーは、曜日が固定でなくても休日日数は確保されており、夜勤を伴う場合には夜勤明けの非番も休日に加算されるので、そこから休日日数が少ないように感じます。

物流ドライバーの場合

物流関係は宅配のような小型車から大型トラックまでありますが、大きさに関係なく近距離だけを担当するのか、それとも長距離かで勤務形態が変わってきます。近距離の場合には取引先との引き取り時間が指定されているので時間配分が計算しやすくなりますが、遠距離では移動時間が不確定なので実際の拘束時間と勤務時間が違っているケースが多くなっています。

そのため休日日数があってもきちんと取れるかはドライバーの判断次第になっている部分が多く、最低限の休日日数は決められていますが仕事の効率を考えて自分の休日を仕事に充てる人は少なくありません。


旅客ドライバーの休日日数平均は?

旅客専門のドライバーも車両がバスなのかタクシーなのか、またバスは長距離なのか路線バスかによって勤務形態が異なっているため、休日日数の平均も違っています。どのようになっているのでしょうか。

タクシードライバーの場合

タクシーには様々な乗車形態があるので一律にはなっていませんが、一般的に日勤だけする人は週休か隔週の二日制の休みがあり、24時間勤務があるシフトではひと月に2~3日程度の公休日と夜勤明けの非番で構成されています。

ただし強制ではなくても年齢的に若かったり男性の場合には24時間勤務のシフトに入ることを要請されていて、完全な休みというのはひと月に2日程度といった具合です。

バスのドライバーの場合

バスでも路線バスのように近距離ばかりを運転するのであれば、基本的に曜日は関係なく週休2日制が採用されています。

長距離や観光バスはシフトで運営されているので必ず週休2日制の休日にはなっていませんが、一か月間のトータルで日数的には週休2日制と同じようになります。

ただし長距離の場合は移動の時間が休日であったり拘束時間であったりするため、グレーゾーンとなっている部分があるようです。

物流ドライバーの場合

貨物のような物流を行うドライバーも近場ばかり担当するのか、それとも長距離を移動するのかによって勤務形態が異なっています。

近場の区域のみ配達をする場合

近場の区域だけを担当する場合は休みが固定されていたり勤務時間も定めやすく、週休2日制を採用しているところが多くなっています。個人宅に配達する宅配では休める曜日はバラバラになりますが、企業などを中心とする場合には土日を休みにするケースが多くなります。

近場では集荷場に荷物を取りに行って配達先に決まった時間に配達する荷物がほとんどなので、休日についても決めやすいといった特徴があります。

長距離移送を行っている場合

長距離の離れた場所に荷物を移送するのは大型トラックなどが主流になり、はっきり決まった休日は不定期でひと月に2日から4日というのが一般的になります。これは取引先の依頼に応じて動くことを前提にしているからであり、取引先がそんなに決まったような日時を依頼しないため、どうしても休日を多くとることが難しくなっています。


ドライバーはどうして休日を事前に決めにくいのか

休日を最初に決めてシフトを組めるのはタクシーやバスといった旅客ドライバーか、近場の区域を決めて配達する近距離輸送の貨物だけです。遠方に行く必要がある長距離輸送は荷物の配達状況でドライバーの割り振りを行うため、どうしても最初に休みを決めてもそのようにうまく荷受けができないので休日の変更を余技なくされてしまうのです。

またドライバーは24時間勤務が多く仕事が開けると次の日は非番で休みにはなりますが、仕事の終了がその日の午前中にかかってしまうため完全な休みとは言えなくなっているというところがあります。

この非番によって休日日数は時間的には一般と同じでも、世間的な感覚で休みが少なくなってしまうように感じてしまうのです。


まとめ

ドライバーは拘束時間は長いですが実際に労働している時間が短く、この時間の感覚が労働者と会社では見解が違っているので、休日が少ないような印象を持たれています。

しかしドライバーは以前のような労働時間を無視した運行をすればすぐに公的機関から勧告がくるため、労働時間と休日日数は法律を遵守するようになっています。

一般的な会社で考えると確かに休日が取りにくく決まった曜日が休みにならないなどデメリットな部分もありますが、成果主義を多く採用しているのでやったらやっただけ給与に反映するというのは労働者には嬉しい限りです。

年齢が高い人でも免許があれば雇用してくれる可能性が高いので、やる気のある人には最適な仕事とも言えるでしょう。


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