タクシー運転手をしている人の年齢は、比較的高めというイメージがある人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、最近は、20代の若手タクシー運転手が増えているのです。
なぜ、今、若者にタクシー運転手の仕事が人気があるのでしょうか。
今回は、20代の若手タクシードライバーが急増している理由について探ってみました。
<目次>
- 今までのタクシー運転手のイメージ
- 20代タクシー運転手が必要となった背景
- タクシー業界は新卒の収入が高く設定されているので若者に有利!?
- 完全なる実力社会
- 独特の勤務体制で休みが多いと若者の間で人気
- まとめ
今までのタクシー運転手のイメージ
タクシー運転手のイメージは、時間が不規則、収入が低いなどネガティブなイメージが多いです。
それ故に若者には敬遠された業種というイメージがありました。
他にも、タクシー運転手の年代では60代や、それ以上の年代を思い浮かべる方が多いです。
実際に、タクシー運転手の時代別の年代を調べてみると、20代30代のタクシー運転手の割合は10%以下だと厚生労働省が公表しています。
逆に、どのくらいの年齢がタクシー運転手を勤めているかを見てみると、50代以上が全体の7割を占めています。
ただ、この調査は平成13年の結果です。
現在では時代が進み、さらにタクシー運転手の高齢化率が進んでいることは否めません。
しかしなぜ、若者にタクシー運転手の需要が進んでいるのか…謎が深まります。
その理由を詳しく見ていきます。
20代タクシー運転手が必要となった背景
上記に記した通り、平成13年でタクシー運転手は7割以上が50代以上という高齢化時代でした。
タクシー業界はこのまま進めば業界の衰退化が進むばかりで、業界が衰退すれば自ずと会社の衰退化につながります。
なので、タクシー業界を守るためにも、ドライバーの若返り化は必須業務でした。
そこで、タクシー業界が注目したのは新卒者です。
これまで、転職者を募り中途採用を狙ってきましたがそれでは若者の需要はありませんでした。
新卒者の雇用を促進することでタクシー業界の若返りを図り、2017年では新卒者200人の採用を目標に掲げました。
このように、タクシー業界の頑張りがあり、タクシー運転手に20代の若者が増えたのです。
タクシー業界は新卒の収入が高く設定されているので若者に有利!?
新卒者のタクシー業界への就職率が高まっている理由には収入の高さがあるようです。
国内大手のタクシー会社である「国際自動車株式会社」が公開している情報では、新卒社員の初年度年収が300万円となっています。
平成24年度の大学新卒者の年収が300万円を下回ると言われているので、新卒タクシー運転手の年収は高いといえます。
さらに凄いのが、5年後には年収600万円を超える社員がいるということなので驚きです。
他にも、最近では「初年度年収400万円以下を保証する」というタクシー会社も出てきていますので、タクシー業界が若者を大切にしていることがわかります。
完全なる実力社会
一般の企業では給与体系では、初任給が決まっていたりしますが、タクシー運転手の給与は固定給+歩合制、もしくは完全歩合制です。
歩合制とは、その人の売り上げが直接、給与に反映されるため、収入が年齢経験を超えて大きく変わります。
極端な例えですが、入社一年目であっても入社10年の社員を超えることだって不可能な話ではありません。
独特の勤務体制で休みが多いと若者の間で人気
タクシー運転手は勤務時間が日勤と夜勤、そして聞きなれない隔日です。
日勤は一般のサラリーマンのように昼間に働き、夜勤はイメージする通り、夜に働きます。
そして、隔日はかくじつと読み、言葉の意味は「一日おき」という意味です。
隔日の勤務時間は朝7時に出庫して深夜3時に帰庫します。
拘束時間は20時間、その内3時間の休憩時間となるので、労働時間は17時間です。
この隔日勤務では、勤務終了後継続して20時間以上の休息を義務付けられているので、出勤した次の日は休息日です。よって、言葉の意味通り隔日勤務です。
さらに、この休息日の他にちゃんと休みもあります。
「隔日勤務はきつい」という声があるのも事実であり、実際、慣れるまではしんどいかもしれません。
しかし、慣れてしまえば意外と隔日勤務が合うという方も多いです。
タクシーに乗っている時間も長いので結果も残しやすく、短期集中型な働き方なので頑張りやすいです。
隔日勤務は50代以上の方や、中には60代以上でも隔日勤務をこなす方々もいるので20代では心配なくこなすことができるはずです。
短期でしっかり稼いで、自由時間を有意義に過ごすことができるのがタクシー運転手です。
まとめ
タクシー運転手という職業は確かに辛い仕事なのかもしれません。
しかし、考え方を変えれば拘束時間が長い反面、自由時間も長いです。
さらに、頑張りしだいでは収入も多く、自由時間を有意義に過ごすこともできるし、趣味に時間をさくこともできます。
そのような理由が20代にタクシー運転手という仕事がウケていると考えられます。
しっかり稼いでしっかり遊ぶ。タクシー運転手の仕事がその願いを叶えてくれます。