現在、都内の路線バス会社に勤めている運転手、41歳の男性です。
私は23歳の時、現在の路線バスの会社に運転手として入社しました。
路線バスの運転手の仕事に興味がある20代や30代の方に、今回先輩として路線バスの運転手の乗務内容や、これまで路線バス運転手として体験してきたさまざまな出来事をお伝えしようかと思います。
路線バスの運転手になりたい、路線バスの運転手に興味がある、という方は今回の私の体験談をぜひご参考になさってみて下さい。

路線バスの運転手になる場合は、入社や転職を希望する会社の雇用条件や勤務形態を調べておく事

現在、運転手を募集している路線バスの会社は日本全国に数多く存在しています。
しかし、運転手を募集している会社が多いからと言っても、その勤務形態や雇用条件はさまざまです。
「路線バスの運転手になりたい」というだけで路線バスの運営会社に入社してしまうと、自分が思い描いていた路線バス運転手としての人生のプランが崩れてしまう、という事にもなりかねないばかりか、せっかく運転手として入社・転職した路線バスの運営会社を早々に退社する羽目になってしまいます。
私自身も23歳で現在の路線バス運営会社に運転手として転職を行い、入社したのですが、今から17年前にはインターネットもそれほど発達していなかった為、「路線バスの運転手になりたい」と思った23歳の時に昔から利用していた地元の路線バス運営会社が「路線バス運転手募集」のポスターが駅前の掲示板に貼られていたのを見て、すぐに路線バスの運営会社に面接を申し込む電話を行い、面接に向かったという流れでしたが、これは非常に短絡的であり、もっと事前に複数の路線バス会社を転職先として比較検討するべきだったと感じています。
私の場合は、たまたま入社した路線バス会社が年収や労働条件で私が希望していた勤務条件と一致していた事で、雇用側である会社と私の双方の利益が一致した為現在まで路線バス運転手として働き続ける事が出来ていますが、これから路線バス運転手として運営会社に入社・転職を考えている皆さんは、くれぐれも入社する前に複数の路線バス運営会社から自分に合った給与や労働条件の会社を選ぶ、という検討作業を怠らないようにして下さいね。

路線バスの運転手の年収は「平均で400万円前後」

路線バスの運転手になる事を希望している方の多くが、「路線バスの年収額」について気になっているのではないでしょうか。
私は、現在路線バスの運転手として勤務17年目になりますが、現在の年収は550万円ほどで、17年前の入社当時は初年度の年収が350万円、以降12年間は年収400万円台で年収額が推移してゆきました。
現在の日本社会において「年収400万円」という金額を多いと見るか少ないと見るかは人それぞれですが、私自身の考えとしては現在の日本社会における年収400万円は比較的良い方なのではないか、と感じています。

路線バスの運転手は勤務時間が長く、休日出勤もあります

年収は初年度でも400万円を超える事が多い路線バスの運転手ですが、路線バスの運転手は同じ年収額の400万円台のサラリーマンや他業種の仕事と比べて求人数の多さや就職・転職時の難易度こそ比較的容易な点はあるものの、路線バスの運転手としての勤務時間は決して短くはなく、休日出勤も頻繁にあるのが現状です。
もちろん、路線バス運転手でも一概に勤務時間が長い、休日出勤は多い、と決め付ける事は出来ませんが、現在の路線バス運営会社は運転手も含め人手が不足しているので、基本的な労働条件として「基本給を出来るだけ低く」「その代わり労働時間を長くする」といった傾向にあると感じています。
このような事を言ってしまうとこれから路線バスの運転手になりたいと考えている方のやる気をくじいてしまうかもしれませんが、路線バスの運転手はただ「運転手になりたい」と思って就職・転職をしてしまうと後悔する事となる、という事だけは認識しておいた方がよいでしょう。
具体的な路線バス運転手の勤務形態としては、「休みは月に4日、多くて6日」「1日あたりの拘束時間は乗車前乗車後の点検やバスの社内清掃の時間も含めて10時間以上」「欠勤者が出た時には、代行出勤もアリ」といった内容になっています。
私が勤務している路線バスの運営会社も、上記のような勤務形態です。

乗務員評価による昇給や回数券販売、不正発見でボーナスをもらえる事も

年収400万円台で労働時間は1日10時間以上、休日は月4日から6日、などと現実的な数字を書いてしまいましたが、路線バスの運転手は運営会社によって違いはあるものの、多くの会社で「乗務員の勤務内容を調査して行う乗務員評価による昇給制度」や「回数券やグッズの売り上げの多さでの手当て」「不正乗車を発見した場合のボーナス」などを導入しています。
私も、路線バスの運転手として17年間勤務してきた中で、

  • 無事故実績
  • 勤怠実績

による評価を受け、年収が徐々にアップしてきた実績があります。
また、人事課による

  • 路線バス運転手のグループ長やサブグループ長などの経験があるかどうか
  • 社内規律を遵守しているかどうか
  • 後進の運転手を指導育成出来ているかどうか
  • 組織協力をする事が出来ているかどうか
  • 問題意識を常に持ち、乗務する事が出来ているかどうか

などを評価して昇給に反映させる「行動能力評価による昇給制度」も多くの路線バス運営会社が基本的な制度として導入しています。
さらに路線バスの運転手は社内での回数券や定期券の売り上げの多さで手当てが増えたり、乗客の不正乗車などを発見した場合にはボーナスがもらえるなどの制度を導入している会社も多いので、基本給にプラスされるこれらの手当てのおかげで給料がアップする可能性も大いにあります。

路線バス運転手は「人間関係のストレス」は少ない

私自身も感じている事ですが、路線バスの運転手は乗務中は上司や後輩社員と関わらずに済む、という大きなメリットがあり、一般的なサラリーマンと比べると人間関係のストレスは少ない仕事の一つでもあります。
乗務外の勤務時間中もそれほど長い時間上司や後輩、同僚と接している訳でもありませんので、人間関係のストレスを感じたくない人にとっては向いている職業かもしれません。

路線バス運転手は一度就職すれば定年まで、というケースが多い

路線バスの運転手の業界では、私のような40歳代の運転手は「若手」と呼ばれるほど、人手不足で運転手の年齢も高齢化してきています。
この為、一度路線バスの運転手として運営会社に就職すれば、そのまま後は定年まで勤め上げる人がとても多いのが特徴です。
ただし乗務中の事故を起こしてしまったり、免停などの行政処分を受けてしまった場合には乗務停止や最悪の場合は解雇までありますので、「物損・人身事故は絶対に起こさない」という日ごろの心構えが必要になります。

路線バスの運転手は「お客様とのふれあい」があります

今回は、乗務員歴17年の私が路線バス運転手になりたい方へ向けたアドバイスをさせていただきましたが、路線バスの運転手には、乗務中にお客様とのふれあいがあるのが最大の特徴であり、私が路線バスになりたいと思ったのも「日ごろの何気ないお客様との車内でのふれあいを感じたいから」、という志望動機があった為でした。
これから路線バスの運転手になろうと考えている方は、今回私がアドバイスした情報を含めて自分が路線バスの運転手として適正があるのかどうかをよく判断した上で、就職・転職を決めていただければと思います。